「私は仕立て屋でありません。裁断師です。」
1950年代のシカゴ。
イギリスから渡ってきた裁断師レオナルド（マーク・ライアンス）は、娘のように思っているアシスタントのマーブル（ゾーイ・ドゥイッチ）が、顧客でもあるマフィアのリッチーと付き合っているようで心配…
テーラーを舞台としたワンシチュエーション会話劇。
飽きることなく、ずっと惹きつけられました。
レオナルド役のマーク・ライアンスの一挙手一投足にやられます。
生地の裁断
ハンカチの畳み方
腕のつけ根の裁縫
所作に本物を感じさせます。
オシャレで会話もウィットに富み、イギリス紳士そのもの。
次作での『ボーンズ・アンド・オール』でのブリーフ一丁の役柄とは凄いギャップでした😅
監督・脚本は『イミテーション・ゲーム』で脚本を担当し、本作初監督のグレアム・ムーア。
二転三転する展開。
役割が次々と変わるサスペンス。
一着のスーツが出来上がる工程と同時に事の全貌も見えてくる構成。
初監督とは思えない見事な演出と計算された脚本でした。
これは是非お試し頂きたいお薦めの作品です。
