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グレイマンのkuuのレビュー・感想・評価

グレイマン(2022年製作の映画)
4.0
『グレイマン』 
原題 The Gray Man.
映倫区分 G.
製作年 2022年。上映時間 122分。

アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟がメガホンをとったアクションスリラー。
ライアン・ゴズリングと、クリス・エバンスが初共演し、命をかけた工作員同士の攻防を描く。
コートをライアン・ゴズリング、ロイドをクリス・エバンスが演じる。
(当初はロイド役にはブラピを起用したかった見たい)
ほか、2人とそれぞれ共演経験のあるアナ・デ・アルマスが、コートを援護する工作員のダニ・ミランダ役で出演ヒャッホ。
脚本をマーベル・シネマティック・ユニバース作品の脚本を数多く手がけてきたクリストファー・マルクスとスティーブン・マクフィーリーが担当。
Netflixで2022年7月22日から配信。
それに先立つ7月15日から一部劇場で公開だそうです劇場で見るべき作品をしがない僕はタブレットで視聴。。。

通称『グレイマン』と呼ばれ、その正体を誰も知らない優秀なCIAの工作員コート・ジェントリー。
ある日、組織の超重要機密を知ってしまったことから、命を狙われるはめになる。
元同僚で非情な工作員のロイド・ハンセンはコートに賞金をかけ、あらゆる手段を使ってコートを仕留めようとするが。。。

『カリブの白い薔薇』で世の野郎どもをは魅せられ~ぇ、
ポスト・ペネロペクロスの呼び声高き~ぃ
Ana Celia de Armas Casoことアナ・デ・アルマス~ぅ。
リングアナウンスの様になったけど美しすぎるアナ・デ・アルマス。
彼女を見るだけで十二分に堪能出来るのに(ライアン・ゴズリングと、クリス・エバンスだけでも熱すぎるぅ)、今作品の予算は2億ドルで、Netflixオリジナル映画の中では『レッドノーティス』(2021年)と並んで最も高額な作品となってるだけありハンパないエンタメ作品でした(ただ、ライアン・ゴズリングが演じるキャラがタグ・ホイヤーの時計を着用してんのは謎)。
扨、今作品でありんすが、ターボチャージされたハイテンションなアクションを望むフリークなら、上映時間約2時間にシチュエーションや場面に転換にとハプニングをブチ込ませたセットピースに、アクションスタント、それにイカれた銃撃戦やドツキ合い、蹴り合い、へし合いしのぎ合い御満悦出来ると思います。
こないしてまで、あっちこっち丁稚(誰やねん)のように世界を飛び回ることに強いて理由があるようには見えへんが、まあ、かなり珍しいということ以外には、目まぐるしいし、付いていくのが大変ながら時間はアッちゅうまに作品と共にながれました。
バンコク、オーストリア、クロアチア、チェコスロバキア等々まだまだあったとは思います。 
加えて、ワシントンD.C.やラングレーとか、暗いオフィスで過ごすとこまで。
今作品の共同監督のジョー・ルッソは、ルッソ兄弟と頻繁にコラボレーションしているクリストファー・マーカス、スティーブン・マクフィーリーと共同で脚本を書き、マーク・グリーニーの小説(シリーズの1作目)を映画化したそうです。
ゴズリングにとっては4年ぶりの映画(『FIRST MAN』2018年)であり、来るの映画『BARBIE』を前に、イカした野郎を再認識できる役柄で戻ってきたのは嬉しいことでした。 
また、その期待通り、ゴズリング演じるシックスは、将にクールなセリフが飛び出し、逆境に直面してもストイックやった。
実際、ほとんどのシーンでとんでもないミスや死ぬはずの怪我を受けてもクール。
暑い季節もぶっ飛ばしてくれました。
彼のキャラの同世代の若者から称賛される(高い評価を得られる)ストリートクレジットは大いに注目されても良いはず(されてるわなぁ、個人的にはしてるし)。
また、そのゴズリング演じるシックスは、何度も触れてますが、とてもクールで、撃たれたり刺されたりして殺られそうになっても、小生が床からオウム真理教の空中浮遊の様にビックリ飛び上がりを見せてたほどには反応しないクールさ。
シックスの任務が彼の人間的な優しさのためにミスったとき、ダニ・ミランダ捜査官(アナ・デ・アルマス)が彼を助ける。
そして、腐敗した支局長デニー・カーマイケル(シーズン2で視聴途中停止中の『ブリッジャートン家』に出てたレジェ=ジーン・ペイジ)がいかりや長介じゃない、怒りをあらわにし、シックスを追跡して排除するためにサイコパスを雇う。
そのサイコパスとは、クリス・エヴァンス演じるロイド・ハンセンで、邪悪な口髭とリゾートカジュアルな服装をしている。
エヴァンスは、10年以上にわたって体現してきたキャプテン・アメリカちゅう役柄と、自分のキャリアに距離を置くために、悪役を楽しんでいるように見えた。 
それ故に、
"If you want to make an omelet, you gotta kill some people".(オムレツを作りたいなら、何人かを殺さなければならない)
ちゅう少々ズッコケやけど悪名高いセリフを巧く演じ吐くことができたんやと思う。
他の出演者は、元支局長役のいつも素晴らしいアルフレ・ウッダード、ジェシカ・ヘンウィック、雇われ暗殺者役のダヌシュ、シア・ウィグハム、そして悩める乙女役のジュリア・バターズ。
バスターズとゴズリングの兼ね合い(タトゥーの話をする場面)は面白かった。
主人公の腕に彫られた『Σίσυφος』と云うタトゥー。
これは、長母音表記を略してシシュポス、シジフォス、シシュフォスともカタカナ表記されるギリシア神話に登場する人物。
シシュポスの身に降りかかる永遠とも呼べる作業と、工作員コート・ジェントリーの任務を重ね合わせたモノと云えるし、コート・ジェントリーのキャラを見るのにヒントになってた。
また、このバターズ(ちゃんかな)は、タランティーノ監督の『ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD』で早熟な子役として登場し、シーンを盛り上げたのを覚えている人もいるかも。
今作品のタイトルは、人知れず効率的に動き回るCIA工作員を意味する言葉に由来する。
今作品の撮影面では、超音速のドローンを採用し、さらなるハイパーアクティブを演出していました。
ほんまコート・ジェントリーとロイド・ハンセン2人が繰り広げる知恵と力のグローバル・ハンティングに、爆発、騒乱、はエンタメ映画を盛り上げてくれた。
今作品はマーク・グリーニーの同名小説シリーズを原作とする『The Gray Man』は、ルッソ兄弟が子供の頃に愛した70年代のスリラー映画へのオマージュだそうで、その愛情は感じる。ジョー・ルッソはNetflixに次のように語ってた記事から抜粋しますと、
"僕らの父はそれらの作品の大ファンだったから、僕らにはそれらの作品と感情的なつながりがあった。
私たちは、初めて『フレンチ・コネクション』を観たときに感じた、あのエネルギーと衝動、そして物語の展開にハラハラさせられる圧縮された時間軸のような、容赦ない興奮をいつも追い求めているんです。
『The Gray Man』には、このような特質がたくさんあるのです。"
とその真摯さも愛情とともに伝わった作品でした。
個人的に作中クレアは、シックスが侵入者と戦っている間レコードを再生したときに流れる(銃の音を消すためクレアがかけた)
"Silver Bird "( Mark Lindsay)
の曲は粋やった。
今作品は挿入曲もよかった。
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