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アイランドのkuuのレビュー・感想・評価

アイランド(2005年製作の映画)
3.7
『アイランド』
原題 The Island.
製作年 2005年。上映時間 136分。
クローン人間と政府の非情なエージェントとの死闘を描くSFスリラー。
ユアン・マクレガー、スカーレット・ヨハンソン(可愛い~)の2大スターが共演。
監督は『アルマゲドン』『パール・ハーバー』のマイケル・ベイ。
音楽は日本のアニメ『スチームボーイ』を手がけたスティーヴ・ジャブロンスキー。
一転二転する意外な展開は、緊張感にあふれ、最後まで目が離せないって。
余談ですが、映画『マイノリティ・リポート』(2002年)でトム・クルーズが乗っていたレクサスのコンセプトカー(赤)が、作中、主人公たちリンカーンとジョーダンが男性にインフォメーション端末機を尋ねる際に、路上に停まっているのが見える。
その後、同じ車の他の改造版が通りを走っているのが見れますよ。
また、作中、サラ・ジョーダン(ヨハンソン演じる)が出演する白黒のCMは、映画のために特別に撮影されたものではなく、スカーレット・ヨハンソンが出演する実際のCMです。
ホンでもって余談を加えることの、メリックのオフィスにあるパブロ・ピカソのキュビスム風の絵は、1961年に描かれた
Seated Woman Femme Assise(Jacqueline)やったかな(うろ覚えだしチャウかも🙇)。

安全で快適なコミュニティで暮すリンカーン(ユアン・マクレガー)は、自分が人間に肉体のパーツを提供するために作られたクローンであることを知ってしまう。
そこで恋人・ジョーダン(スカーレット・ヨハンソン)とともに外の世界へ脱出するが。。。

扠、今作品ですが、まず作中、プーマ、Xbox、カルバン・クラインとか多くのスポンサーシップがあり時代を感じさせてくれる。
ユアン・マクレガーが演じたリンカーンはプーマの服を気に入ってないような演出やけど、彼にかなり似合っていると思った。
何度目かの視聴やけど、毎回、ストーリーそのものに直ぐに引き込まれます。
なぜなら、ストーリー自体、毎度アップデートされた現在と比べることで興味をそそらされるからです。
今作品のアクションとテンポの良さ、そして陰謀に満ちた展開に初めて見たときは驚かされました。
ある意味、非人間的で、見ていてぞっとするようなコンセプトやけど、現在住んでいるこの現実の世界のひどい状況に少し近いちゅうか、驚くほど簡単にそれが真実だと信じられるというか、とてもイカした話です。
『2300年未来への旅』(1976年)、『BRAVE NEW WORLD/ブレイブ・ニュー・ワールド』(2020年TVシリーズ)、『ハンガー・ゲーム』(2012年~)、『メイズ・ランナー』(2014年~)、『ダイバージェント』シリーズ(2014年~)などなど、多くの作品と同様に、うまく構成されてる。
しかし、作家たちは、2019年までに私たちがこれほどまでに進歩し、2005年と同じようなクソみたいな状況にはまだなっていないと信じていたことに驚嘆せざるを得ません。
2023年には、彼らの予測よりもさらに悪くなっているように感じられます。
派手な車でのカーチェイス、銃撃戦、ビルの飛び降りなど、アクション映画の常套句をどうにかこなしているようだったが、そのすべてが未来的な『ダイ・ハード』(1988年)みたいに、実にうまくいっているかな。
また、登場人物の言葉遣いが基本的なものから削ぎ落とされ、腐敗した生活の中に身を置いていない彼らの行動は基本的にもっと無邪気であるように脚本化されているのも、巧みなやり方だと思います。
すべての俳優さんが良い演技をしていましたが、個人的にはメリック役のショーン・ビーンが特にお気に入りかな。
彼はいつも『中世の騎士』や『北部人』やない役をあまりうまく演じられへんけど、このキャラは彼に合っていた。
今作品を個人的には何度も楽しんでる。
見逃した部分を見るためにもう一度見るのが楽しみだし、そう云う意味では、エンタメ映画としては巧みな作品やと思います。
きっと、再視聴したとき、1回目では見逃していたいろいろなことに気がつくと思います。
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