相撲を題材にしたヤンキー主人公の王道スポ根Netflixオリジナルドラマ。
予告の時点で期待できる日本のドラマは少ないけれど、これは予告の時点から面白そうな雰囲気がバンバン出てた。題材とビジュアル的にも地上波では作るのが難しいドラマってのが感じられたし、実際に鑑賞してみてちゃんと面白かった。
相撲が題材でヒールっぽい主人公ってところが名作相撲漫画『バチバチ』を彷彿とさせる。実際、類似するようなシーンや展開は多いけれど、主人公の金や女にだらしないところや、喫煙ポイ捨てを平気でする人を舐めきった態度とか、思った以上にクズなヤンキーキャラでその辺は違った。でもこっちの方が人間味があってリアルな気はするし、スタートラインが低い分後半の展開に燃える。それまで主人公を不快に思う人は多そうだけど。
相撲の闇とか悪しき習慣を批判する展開はほぼ皆無。女記者が外野の視点で角界を批判していく展開があるかと思いきや、序盤だけでただの"相撲の魅力に気付く素人キャラ"ポジションに収まっててちょっとガッカリ。終盤の懇願シーンも安っぽくて何だかなあ、良くも悪くもヤンキースポ根ドラマという感じ。
話数が少ないというか、話が8話で思ったよりも進まなくて正直「ここで終わり？」感は強い。金持ちの若者とかキャバ嬢とかシーズン1の時点ではほぼ不要なキャラクターで、もっと掘り下げるところあったでしょ。挑戦的な作品だからひとまずシーズン1で様子見ってところかな。人気が出てシーズン2もぜひ作って欲しい。
音声Atmosだとサラウンド対応スピーカーでも音声がめちゃくちゃ聞き取りづらいのが困った。あと岸谷五朗だけ世界観が違う喋り方してるのなんなんだ。
