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シュティセル家の人々 シーズン1のtaruponのレビュー・感想・評価

4.0
イスラエル制作のドラマ。
イスラエルのユダヤ教徒の中でも超正統派とよばれる人達の家族の物語。
私もこのドラマを見て、初めていろいろ知ったのだが、ユダヤ教の超正統派って、いわゆる黒の上着を着て黒の帽子をかぶりひげを生やしたユダヤ教徒の人達でユダヤ教徒の中でも伝統的なものを守り続けている人達だそうです。

スマホやタブレットも出てくるので、21世紀に入っての現代が舞台ではあるけれど、宗教が生活のど真ん中にあり地縁血縁にがっちり固められた生活は、今の日本人の感覚とは、かなりかけ離れたものがある。
しかし、それにもかかわらず、親子、夫婦の葛藤などなど共感できる部分も多く出てくる。

何よりも、登場人物のキャラクターが面白い。主人公のシュティセル家の末っ子(といっても、20代男性)のアキバ、優しいハンサムさんだがご都合主義で流されやすいし、一家の家長である父親のシュレームは校長であることに誇りがあり権威主義的な面もある反面、死んだ妻を思いながらもガールフレンドが欲しくて暗躍していたりする。
その他の家族もみな、それぞれに人間らしく、俗物的でありつつ、宗教に忠実にありたいという面も併せ持つ。そのすごくリアルな部分が面白くもあり愛おしくも感じられた。
何より、イスラエルという国、ユダヤ教徒の人達の現在を垣間見ることができ興味深いドラマだった。
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