みーちゃん

真夜中のミサのみーちゃんのレビュー・感想・評価

真夜中のミサ(2021年製作のドラマ)
4.5
ヒルハウスも良いけれど、私は本作も好み。怖さの種類は違うが、ある意味、こちらの方が、声にならない衝撃や、安易に泣けない感動は、強いかもしれない。

第一話の始まり方もいい。そして、中盤までは、一話一話を丁寧に繋ぎ、全体像や終着点が予想できないほど、大きく、深く展開したうえで、終盤で一気に昇華させるところ。やはり今回も、マイク・フラナガン監督に魅了された。

この物語では、登場人物全員が主役だとも言えるし、逆に、誰も主役ではないようにも感じられた。

ポール神父の真実やアイデンティティの描き方をはじめ、ドラマを成り立たせるすべての要素は勿論、全七話の中で、誰の、どのエピソードを、どのように構成するか、そして、どう比重を置くか、を天秤にかけた時、1ミリも不安定さが無く、感傷的になり過ぎず、黄金バランスを保つような余韻が残った。