馮美梅

これっきりサマーの馮美梅のレビュー・感想・評価

これっきりサマー(2020年製作のドラマ)
3.6
甲子園を目指していた高校球児の薫とロックが好きな香。
薫は夏の高校野球が中止になって、最後の甲子園出場の夢が断たれ、香は楽しみにしていたサマーフェスが友人の転校と中止で参加の夢が断たれる。

2人のかおりはそれぞれ、表面では仕方ないと言っていても、ここのの中では本当は自分の青春、理不尽な今の時世に怒りを抱えている。

わかり合えないながらも、薫は香に夏フェスを2人でしようと提案。
何するわけでもないけれど、夜いつもの河川敷でささやかなフェスをする。

香が自分たちは映画のETみたいだと。
お互い好きなことが違って、それをお互い理解することはできない、それはまるで異星人と遭遇しているかのようだけど、さりとてわかり合えないわけではない。

束の間のフェスが終わって、香が薫にサプライズ。
仕方ないと自分に言い聞かせていた薫が初めて自分の本当の気持ちを吐露する。そりゃそうだよね、行きたかったよね甲子園。

木皿泉さんの脚本、心温まる。1話が本当に短いけれど、やっぱ引き込まれちゃいます。今年の夏は多くの薫や香たちが2人のような思いをたくさんした。良くも悪くも2020年の夏はこういう時代があったという物語。
馮美梅

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