BL作品ではあるものの、しっかりヤクザと刑事と家族の物語になってて、めちゃくちゃ深かった。凄くしっかりした脚本。
ヤクザのトップ・タンイーが外見も内面もカッコよすぎる。表情の演技がとても上手で品がある。丁寧にお茶を入れて姿勢良くゆっくり味わう姿はたまらん。演じたクリス・ウーは、素はお茶目でよく笑う人で、ファンになりました。
シャオフェイもお顔が整っているんだけど、無頓着な設定だから髪型がダサくて髪がピョンっとハネているのが気になった。演じるジェイクスーはとても明るく、可愛らしく、分け隔てない感じで、これまた好感持ちました。
ヤクザのトップとして孤独に生きてきたタンイーにとって、強くて明るくて優しくて真っ直ぐなシャオフェイが、闇の中で見つけた大きな光となって、「愛の力で溶けた氷山」という表現がドラマの中に出てくるんだけど、本当にその通りで、人前ではあまり笑わない、泣かない男が、シャオフェイの前だけはよく笑い、よく泣くようになり、愛の力ってスゲー！ってなる。
サブカップルがキャピキャピしてて可愛い。ジャックがボスの右腕として有能すぎて、目が笑ってない笑顔でナイフ振り回してて狂気に満ちてるのに、恋愛になるとめちゃくちゃ可愛くて、愛のために全てをあっさり捨てちゃうところが、根っからのヤクザっぽさがあって好き。赤髪にしたのも正解。
「正義は風の中に灯る明かり」という言葉がとても印象的で、いろいろあって混沌としている昨今、正義が本当に明かりになってほしいなぁと切に願う。
多分、どの国でも、警察とヤクザは密接な関係にあって、語弊を恐れずに書くなら持ちつ持たれつでやっているんだろうな。
