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僕だけが17歳の世界でのjunのレビュー・感想・評価

僕だけが17歳の世界で(2020年製作のドラマ)
3.7
ティーン向けに制作されたドラマなんだろうけどとても丁寧に作り込まれていて『当たり前なようで当たり前ではないこと』を改めて教えてくれたような気がする。

あらすじ→17歳の航太と芽衣は近所に住む幼馴染で仲良しの伊織、はるか、亮平と5人でいつも一緒にいた。航太と芽衣はお互いに思いを寄せていたがなかなか素直に気持ちを伝えられない。そんなある日事故によって突然航太がこの世を去ってしまう。航太の死をきっかけに仲良しだった仲間たちとも疎遠になり7年の歳月が流れたある日、里帰りをした芽衣の目の前に17歳の姿のままの航太が現れて…

季節外れの桜が咲く期間だけ死者が戻ってくるというラブロマンスファンタジー。





《少しネタバレあり》




古くは『黄泉がえり』や『今会いにゆきます』最近で言うと『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』に類似した作品と言えるかもしれません。

夕日をバックに5人で写真を撮るシーンで1人密かに涙する航太。周りは当たり前に7つ歳を取り24歳なのに自分だけが17歳のまま。
桜が散り終えるまでしかみんなと一緒にいられない事もわかっていて色んな感情が込み上げるシーンにこちらも涙。

航太が戻ってきたことによって残された4人のわだかまりが解け生きることの大切さに気づき芽衣は現実を受け入れ前を向く。
ただ芽衣に伝えそびれた気持ちを伝えるためだけに戻ってきたわけではなくこの先も生きていかなくてはいけない仲間の背中を押すために戻ってきたのかなと思うとまた切なさがグッと込み上げました。
そして主題歌『70億にただ一つの奇跡』がとてもマッチしていて毎話感動が押し寄せます。

ロケ地は長野県のようですがあの一本だけ咲き誇る桜の木、いつか見てみたいです。

そして神社の息子役で出ていたyoshiくん。彼は去年のちょうど今頃バイクの事故でお亡くなりになりました。まだ19歳。
音楽の才能だけではなく演技も上手でこの先が楽しみな方だったのに残念だなぁという思いで観ていました。

彼のことがあったから余計に『今生きている奇跡』について考えさせられました。
日々大切に過ごさないといけませんね。
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