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まんが道 青春編のkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

まんが道 青春編(1987年製作のドラマ)
4.0
再鑑賞。これは中学生の時にNHK「連続テレビ小説」枠で見てました。若き日の藤子不二雄先生がトキワ荘で過ごした1950年代が舞台の青春ドラマ。昨年見た『トキワ荘の青春』に出てきた「寺さん」もやっぱり登場してたんだ。

主演は竹本孝之と長江健次、西山浩司も少し出てた。ちょっと前に『コータローまかりとおる』で山口良一を見たばっかなので年明けから「イモ欽トリオ」コンプリートです。まぁそんなことどうでもいいんだけどね。


藤子不二雄先生も仕事に大穴空けて出版業界から干された時期があり、かつては しくじり先生だったんです。毎週オープニングで流れる「Hold your last chance」がまたいいんだわ。

「誰かが道でつまづいたら
さしのべる思いやりが欲しい
人はみな淋しさを背負って生きている
Hold your last chance」
最後のチャンスをつかめ、ドラマの内容とリンクしてます。


1950年代半ば、2人が手塚治虫先生に連れられて見に行った映画がジョン・ヒューストン監督の『アスファルト・ジャングル』で、それ以来 映画のカット割りを参考にして自身の漫画のコマ割りに活かしてきた藤子不二雄先生。

そんな事を踏まえて、また藤子不二雄マンガが読みたくなり、このドラマを見終わった後に自分が一番好きなF先生の漫画『モジャ公』を思わずネットで買ってしまった。

この漫画、小学校低学年向けの宇宙SF冒険コメディなんだけど、人気がなくてすぐに打ち切られたという経緯があるわけで。そりゃ、チャプターが「自殺集団」や「地球最後の日」に「天国よいとこ」と子供向けにしては少々ゾッとするタイトルもあるからなのかな。
でも自分が初めて『モジャ公』を読んだ時はそれこそ小学校低学年の時だったし凄く面白かったけどね。

「寄せ集めチームの宇宙珍冒険もの」として『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』にも通じるものがあるし、イタリアモンド映画の鬼才ヤコペッティをパロったタコ型宇宙人タコペッティや『ハードターゲット』のような人間狩りに、新興宗教団体が地球滅亡ハルマゲドンを先導する話とか、むしろ大人になった今読んだほうがめっちゃ面白かったな。あるいはまだまだ自分の脳内が小学校低学年レベルなのかもしれない…

藤子不二雄作品、特にF先生は『地球最後の男』をネタにした「流血鬼」とかやたらと映画を参考にした漫画があって面白いので、他の漫画も再度読んでみようと思わせてくれたドラマでした。