Reno

ロキ シーズン2のRenoのネタバレレビュー・内容・結末

ロキ シーズン2(2023年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

1〜5話の各話感想は個別ページ

無駄に長い茶番を途中何度も挟んできた(主にS2-1〜4話)作品ですが、良い先週から上手くまとめに入って、今回かなり素敵なシリーズフィナーレ(おそらくシーズンフィナーレではなくシリーズフィナーレでしょう。クリエイターもS1とS2を前後編と考えて作った、ロキというドラマのちゃんとした完結を意識したみたいなこと言っているし。)に仕上がっていて、過去の好きじゃないところは変わらないけど、うまいこと有終の美に持っていってくれたなと。

★ビジュアルの良さ★
最終回、前話に引き続きシネマティックでオシャレなショットの数々は非常に良い✨ここに関してはマーベルスタジオのドラマで最上級!

★物語の完結★
そして肝心の物語は、個人的にこの作品のSF部分の理論はS1の頃からずっと納得感持てなくて、作品に対するマイナスイメージの理由の一つだったんだけど、それらの積み上げがあったにしては、ラスト2話で本当に上手くまあまあ好きだなと思える展開に持っていってくれて逆にすごいなって思った。

今シーズン全体の対処すべき問題だっ時間織り機のトラブルがずーっと、なんでこれを治して守ることが良いこと=目的のようになってるのか納得感持てなかったんだけど、それも今回のフィナーレで、織り機も結局、在り続ける者が神聖時間軸以外を剪定するための機械だったと明かされて、やっぱそうだよね?!って安心した。

本当、今シーズンのモヤモヤポイントは、TVAが何のために作られたか判明したのに、なんで相変わらずそんなTVAを存続させようとしてるのみんな?ってところだったから、結局はシルヴィーがあり続ける者を殺した次に必要なマルチバースの全ての人々の解放に繋がるんだという展開はようやく求めてたところに辿り着いた感があって嬉しかった!!

とはいえ、今になってロキが、本質的にシーズン1のフィナーレと同じ、少数の犠牲を黙認して限られた範囲の人々を救うか、たとえ危険があってもみんなが自由でいられることを選ぶかという選択に戻ってくるのは、またしてもこのドラマ散々くだらないことに時間かけて結局同じことやるの??とは思ったけど。いや大切な部分だし、今度はシルヴィーだけでなく、ロキ本人が少数の犠牲ではなく、全員の自由意思を選べるようになったというのが嬉しかったんだけど、結局そこに至る過程として用意された今シーズンの前半はもっとコンパクトにスマートにまとめられたよね??って思う気持ちは消えなくて。

せっかく素晴らしいフィナーレに辿り着いたわけだけど、そこに至る長い道のり(本来普通に比べて圧倒的に短いドラマなのに長く感じること自体問題)の時間の使い方がすごく無駄遣いだったなと。

でも本当、やっとロキが気づいてくれたのは良かった、、ずーーっとなんでシルヴィー以外のみんなはこんなに分かりやすい正義を分かってくれないの??って思ってたから。本当スティーヴだったら絶対すぐ分かってくれるよね。まあそういう正しいことがずっと分かれないところがヴィランであったロキを主役にしたからこそなのかな??

いや本当シルヴィーからロキへのメッセージは感動するし、共感する。そうなんだよ、例え同じように死という終わりに向かうとしても抵抗することに意味がある。抵抗して試してみないと。勝手に自由意志を持てるものを選別してはいけない。そして今ある犠牲の上に成り立つ秩序を破壊する勇気を持たないと。破壊することでより良いものを作り出せるという希望持たないと。

ここに来てくれることを待ってた!!

★どんな神になるべきか★
そしてマルチバースを解放することを選んでくれたロキは、これまた待ち望んでいた通り再び角を生やし神に!!今度はマルチバースを生かす物語の神に。これまで以上の存在に。

感動的✨

ただ、相変わらずSF的には何を表してるのか分かりにくかったけど笑 椅子とか椅子の空間とか時間軸の糸?とかロキのパワーとか。細かいことは考えないでください、かっこよさと神秘性を優先したビジュアルなんですってこと?笑 まあここまで来たら良いけど!

★新たなTVA★
マルチバースは紡がれる木🌲
TVAはマルチバースを守護するものへ✨
クアントマニアのカーン事件への言及!

でも今のTVAはあんな大組織で何をするのか微妙に分からないけど笑 剪定は必要ない。では干渉はして良いの??マルチバースを見るということはウォッチャーと同じで色んな悲劇を見るということ。今のTVAのマルチバースを守るってどこまで守るんだろうね??そもそも職員の皆さん、自分のもとの人生との折り合いは??

あ、他のアースと関わらせないようにするとか?色々戦争の火種になるから、マルチバース超えて移動しないでね!みたいな組織になったのかも??

来年のデッドプール&ウルヴァリンでTVAはどんな役割で出てくるのかな〜

★旅立ち★
自分の本来の人生を見る決心がついたメビウスのラストシーンは感動だった。こういうのが見たかった、、

「もうちょっとここにいるよ。時が過ぎるまで」

Let time pass

って素晴らしい締め

こう振り返って書いてみると、今までのこのドラマの好きじゃなかった部分、やっぱもう良いかも笑 この素晴らしい終わりに来れたのなら、終わりよければ全てよし?それもありじゃない??って このFilmarks書いてる最初と最後だけでも、全然違うね笑 どんどん許せる気持ちが強まってきて誉めの度合いが強まってきてるや!!

★MCUの未来へ★
さて次のマルチバースものは来年の『デッドプール&ウルヴァリン』!この作品でもTVAが活躍するそうですが、どんな関わり方をするのかな!!

そしてシルヴィーやロキはこのマルチバースサーガの最終決戦=カーンダイナスティ&シークレットウォーズでどんな役割を果たすのか

あ〜楽しみ!!!

二人のことを好きになれてよかった!!

★追記 マルチバース★
これで晴れてようやく、神聖時間軸と他の時間軸が同等の存在になったわけだから、より一層カーンダイナスティ&シークレットウォーズに向けて多様な展開が見れそうでスッキリするね。

メビウスももう神聖時間軸のことを616とアース番号で呼んでたし!

マーベルズのラストのX-MENの世界だって、マルチバースオブマッドネスで出てきた世界だって、来年のデッドプールの世界だってみんな同等!

本来MCUであったはずが、紆余曲折で別世界にされたエージェントオブシールドやクローク&ダガー、ランナウェイズなど旧マーベルテレビジョンの世界なども、これでほぼ一緒だけど分岐した別世界としてスッキリ扱えるよね!!

ぜひぜひカーンダイナスティ&シークレットウォーズではトビーのスパイダーマンやヒューのウルヴァリンみたいな知名度高い有名どころだけでなく、クロエ・ベネットのクエイク(デイジー)やランナウェイズ、クローク&ダガーなどもお願いしますよ!!!マーベル!ケヴィン!!


★追記 やっぱりダメはダメ★
週末を終えて、色んな感想も目にしたら、冷静になってきて、ラスト2話で少し良い部分が増えたのに惑わされて薄れていたそれ以前からの不満点への思いが再燃してきて、やっぱりトータルで見てダメなものはダメだなと思ってきた笑

何回かここにも書いてきたように、わざわざ2シーズンかけてるのにシーズン1で済ませようと思えば済ませられたよね?っていう人間ドラマばかりなんだよね。

偽りの正義、虚構の言葉に支配されて大勢を虐殺していたTVA。真実に気付き戸惑う職員達。自分たち自身も虐殺していた相手と同じ立場で記憶や人生を奪われていたことを知り戸惑う職員達。奪われたはずの人生を生きようとする者や、復讐しようとする者、とりあえず今から救えるものは守ろうとする者、幸せだったかもしれない本来の人生を知る勇気がもてない者など様々な反応。

リスクを回避するために守るものを選別・限定し勝手に安全のためだと大義のためだといって罪のない人々を殺すことをよしとし独裁管理するのか、たとえリスクがあろうとみんなが等しく自由意志を持って生きることを選ぶべきか。

こういったドラマが全てシーズン1の展開で十分やろうと思えばできたはずだし、実際やってた部分もあるのに、シーズン2で繰り返すというのがバカみたいに思えてしまうんだよね。もちろん繰り返すことも時間をかけることも敢えてやってたり、繰り返したこと時間をかけたことで深掘りができてたり、何かしら意味があれば良いんだけど、ハッキリ言ってそういうことがほぼ思えないのが致命的。

今更その葛藤を描くの?!それシーズン1の時にちゃんとやっとけばよかったことじゃない?が多すぎたし、ロキの成長譚の部分しか綺麗にまとまってなくない??って思ってしまう。

もちろん自分のために悪行もしてきたロキが突如TVAで身ぐるみ剥がされ自分のアイデンティティを失って、でもメビウス、シルヴィーと出会い共に過ごす中でまた新たにアイデンティティを構築して、ついにシリーズフィナーレで、自ら清い目的で神となり玉座に座るっていうのは綺麗にロキの成長譚になってるんだけど

だけど!!!それだけじゃん!!ってなる
全く納得感を持てないハチャメチャな時間SFにまみれた物語を2シーズンもかけて無駄なエピソードも多くて、それでこれだけっていうのは何なの??と思ってしまう!!

そうもう一つこのドラマの重大な問題は根幹でもあるSF部分が結局最後まで話の都合で都度動かされてるようにしか思えず、全然納得感をもてないままってこと!!これも結構何回も書いてると思うけど、TVAやマルチバースの設定が、理解しようと考えれば考えるほど、納得できないってこと。これは、矛盾を感じるだとか、難しいロジックだとかそういう意味ではなく、それなら何でもありじゃない?とか、それならこうすれば良いだけじゃない?とかそういう収集のつかない気持ち悪さ。

TVAの組織についてもまず細かく考えると非論理的な設定に思えるし、フィナーレのロキの行動も、結局何が問題で何をして解決したのかふわふわしすぎじゃん。すごくフィーリング任せというか、やりたいことありきというか。向こうも向こうでちゃんと細かいロジック用意してないんじゃないかと思えてしまうくらい、こちらに理解させてあげようという気持ちを感じられない。シーズン1の頃からだけどね。

だからシーズン2見てても、織り機関連とか諸々の問題対処も、終始茶番のように感じて、全然納得感をもてない。フィクションなのは大前提として普通は作品内でのルールってものがあるじゃん。そのルールがあるから観る者は、その物語に色んな反応ができるわけで、そういう作品内のルールに納得感を持てなければ、その都度起こったことを、そうですかそうですかと受け取ることしかできなくて意味がなくなっちゃうと思うんだよ。

このドラマは最後までそこは改善できてないの悪かったな〜って。題材的に結構そこ大事だったはずなのに。ということで文句沢山再燃しました!!笑 今回もうまく欠点を言語化できてないんだけど、また追記したり書き直したりするかも!
Reno

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