前作に引き続きパオロ・ソレンティーノが監督・脚本を務める。
前作同様に構図の美しさとブラックコメディを交えた教皇庁内のパワーゲームは見てて飽きないし、演説シーンはやはり圧倒される。前作のラストで心臓発作により昏睡状態に陥ったレニーは中盤までは幽体離脱し『ベルリン・天使の詩』の天使たちのように悩める人々を見守ったり、何かを説く脇役に回っている。中盤までの主人公はジョン・マルコヴィッチ演じるジョン・ブラノックスという新教皇。誰にも愛されなかった男。彼の過去を交えながら物語は進んでいくが、正直キャラクター描写は前作の矛盾を抱えたレニーほどではなく若干の物足りなさを覚えた。
レニー復活後の前作のオープニングを踏襲した白ブリーフ姿のジュード・ロウがビキニの美女達の間をくぐり抜ける場面が一番好き。