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トロツキーのryoryosanのレビュー・感想・評価

トロツキー(2017年製作のドラマ)
3.8
Netflixから今週で外れてしまうので慌てて鑑賞。
ロシア国営テレビ制作。今の時代のロシアでトロツキーやレーニン、スターリンがどう描写されるのか。
ボルシェビキの血を血で洗う主導権争いはしっかり描かれている。
ナチスドイツのスローガンになったため、ある意味タブー化してるロシア革命におけるユダヤ資本の暗躍も程よくプラス。ドラマ内ではアレクサンドル・パルブスを通して描写。彼などはソ連崩壊まで歴史から抹殺されていた。革命の暗部に日が当たるようになったのは現代ロシアの変化。

トロツキーがユダヤ人なのは知られているが、革命家のパトロンとしてユダヤ系資本家が後押ししていたことはタブーだった。
ロスチャイルド家はロマノフ王朝と敵対し、シフを通じて日露戦争の軍資金を日本に提供したし、レーニンやトロツキーら共産主義者のパトロンとなった。そこにはポグロムで知られるロシアにおけるユダヤ人迫害も背景にあったし、第一次世界対戦前後に中東で見つかる油田まで世界の半分を占めた広大なバクー油田をロマノフ王朝から奪う目的もあっただろう。

トロツキーは前妻との娘2人と、後妻との2人の息子の4人を自らの死の前に全て失う。
病死、自殺、処刑、暗殺、、、
父親としてこれほどの悲劇はない。

そして自分は逃亡先のメキシコでスターリンの放った暗殺者にピッケルで頭を割られる。
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