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犬神家の一族のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

犬神家の一族(1977年製作のドラマ)
4.7
信州財界一の巨頭・犬神佐兵衛が莫大な財産と不吉な内容の遺言状を残し、81歳の生涯を閉じた。
犬神家の顧問弁護士・古舘に預けられたその遺言状の内容を秘かに知った古舘の助手・若林は、私立探偵の金田一耕助に調査を依頼するが、金田一が那須に現れると同時に何者かに毒殺されてしまう。
同じ頃、佐兵衛の長女・松子の息子で、戦争で生死不明となっていた佐清が復員してくるが、その顔は奇妙なゴムマスクに覆われていた……。 そして異様な内容の遺言か明かされ、それが引き金となり犬神佐兵衛の3人の孫が、犬神家の家宝になぞらえて殺害されていく。
横溝正史のミステリー小説を元にした金田一耕助シリーズ第1作。
映画と違いドラマでは、原作にあるディテールをきっちり描くことが出来る。
例えば、金田一耕助が松子に「何故犬神家の人は金の亡者なのか?」と詰問され、松子が自分たち犬神佐兵衛の妾の狭い檻のような囲われ部屋を見せながら佐兵衛の妾に対する非道な扱いを説明するシーン、最初青沼静馬の戦死報告が入っていたことが捜査を混乱させたりなどが随所に入っていて、映画版を観た人にも新鮮な気持ちで見れる。
古谷一行、ハナ肇と軽妙洒脱な演技が出来る俳優と、京マチ子や月岡夢路など大物俳優を組ませることで、ストーリーや演技にメリハリが出来て楽しめるサスペンスミステリードラマ。
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