ゆきまる

殺人偏差値70のゆきまるのレビュー・感想・評価

殺人偏差値70(2014年製作のドラマ)
2.7
うーん…脚本がイマイチ…

設定の細かいリサーチが足りない。
東大生のエリート意識や学生生活は、ドラマで描かれているものじゃないかな、と思う。

東大で撮影してほしかったし、圭介が花の大学生生活の中で、徐々に不安や猜疑心に心が蝕まれていく描写がもっと欲しかった。

現役で入った同級生同士の会話を聞いて、一方的に傷ついたり、自暴自棄になってサークルの飲み会で酔い潰れたり、カテキョの高校生に、東大受験の当日の話を聞かれて冷や汗をかいたり、というシーンがあったらもっとリアルだったと思う。

また、殺人偏差値70という題名がついていながら、圭介の頭脳明晰な描写が全然ないのが、残念です。


それでも。
三浦春馬の演技は素晴らしかった。過酷な幼少期、そして暗黒の受験時代を生きてきた、影のある二浪生を好演。あんなにキラキラな、高校生の風早くんがここまで輝きを失うとは。と思わず思ってしまった。
春馬くんの、陽の雰囲気、美青年ぶりが見事に消えている。
どんどん追い詰められる心理描写も見ていて苦しくなる。


そして城田優の狂気に満ちた笑顔、鳥肌が立つほど。

俳優陣の演技が素晴らしいだけに、脚本が惜しまれます。
ゆきまる

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