あられちゃん

愛を乞うひとのあられちゃんのレビュー・感想・評価

愛を乞うひと(2017年製作のドラマ)
3.7
皆んな本当に毒親の感情が1ミリも理解できないのかな?
まあ、理解できてしまう自分が怖いから認めたくないのは、分かるよねって保育士の友人と話していました。

イヤイヤする子、反抗期の子、何かと泣き喚いている子、言うことを一切聞かない子…
心に余裕があるときはその背景に目が向けられるのに、自分が追い込まれているときはこれらは全て雑音で鬱陶しくて投げ出したい現実になる。

可愛くて愛おしい存在なのに、どうしてなのって余裕がない対応をしてしまって「ごめんね」って反省して…それの繰り返しで自己嫌悪して。

子どもって素直で純粋やけど、感情を剥き出しにするから十人十色で超複雑って私は思う。育児って正解はないし難しい。

「愛する我が子を恨めしく思う瞬間が一度でもあった」優しい人こそ認めたくなくて言えないだけで、こういう人ありふれていると思う。それだけ人一人育てるのって危ういもの。

この映画の毒親は愛されたことがないから愛し方が分からなくてもがいてたなんて言ったらキレイゴトで、虐待していい理由になんて決してならない。
ただ、愛してほしくてうまくいかないとすぐ大事なものを自分で傷付けて、いつも何かを失って。そうやってギリギリで生きている人。可哀想な人。寂しい人だった。

子どもを産む年齢に近付いてきたから、なんか色々考え過ぎちゃいました。元保育士ってのもあるけど。

篠原涼子さんの一人二役圧巻でした。