塔の上のカバンツェル

ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン3の塔の上のカバンツェルのレビュー・感想・評価

3.7
人気シリーズとしての面白さはちょっと後退〜
秘密の地下施設設定は、70,80年代っぽさもあるものの、リアリティラインが結構飛躍したとも。
ただ、キャクターのチャーミングさ、キャラ同士のアンサブルの妙さは健在。
特に皆大好きスティーブ❤︎

1シーズン目のゴミクズテンプレ彼氏が、こんなに死なないで、そして幸せになってと視聴者から願われるなんて。

シーズン2でダスティンとのコンビという、まさかの鉱脈を発掘したのがシリーズの最大の功績と言っても過言ではないけど、本シーズンでもダスティンやロビンとの掛け合いが特に楽しい。

そしてロビン。

恐る恐る心の内をカミングアウトした彼女にとって、それは何よりの恐怖と勇気が必要だったはずであり、
(リアル80年代なんてゴリゴリの差別意識が当たり前だろうし)
そしてこの男スティーブは失恋の失意と同時に、彼女の勇気を掬い取って、ジョークを言える男でもあると。
なんていい男であり、友なんだスティーブ。

そしてシーズン4でも軽々しく友の秘密を決して口にしない。
スティーブ、君ってやつは。

恋愛脳はどうかと思うけど、正直ロビンとスティーブのカップリングを諦めきれないのも事実。
でもスティーブにとっては、失恋した瞬間に人生の友を得た瞬間でもあり、心の友というのは人生の伴侶と同じくらいかけがいの無い存在でしょうね。

海外ファンの間で、"もしスティーブが死んだら"というスレッドが立っていて、
ダスティンが1番悲しむだろうけど、
しかしダスティンには5人の親友が既にいるから失意の彼を支えてくれるはず。

でもロビンにとっては、秘密を共有できた唯一の友であり、人生で出逢えた稀有な親友でもある。
つまり、スティーブが死んでしまったら、ロビンは孤独と絶望の淵に立たされるわけで…
あぁ、スティーブ、絶対に死なないで…


本シリーズのキャラでは、アレクセイも好き。
人生を楽しめる瞬間に目一杯、無邪気にはしゃごうとする彼に、イデオロギーは関係無かったわけで。

今のところ、本シリーズはエルとマックス、そしてダスティンとスティーブのキャラ立ちとホッパーとジョイスが物語の推進力となっているけど、マイクらの存在が結構薄くなり始めてるのが心配(でもこれってジャンル映画のガールフレンド枠が男女逆転した結果とも言えるのかも)。