朝田ねむい

ビブリア古書堂の事件手帖の朝田ねむいのレビュー・感想・評価

ビブリア古書堂の事件手帖(2013年製作のドラマ)
5.0
私の人生を変えてくれたドラマ!これのおかげで、本が大好きになったし、今も書店員として働けているのだと思う。古書も趣味に追加されて、私も太宰の初版本を集めるまでになった(笑)きっと本をどれだけ愛しているかで、ドラマの見方が大きく変わる。

本好きの方なら、なぜその人にとって、「たかが本」が大切なのか、その想いに気づいてドラマの面白さも感じられるはず。

人の死なないミステリだと、ミステリとしてのトリックやなぜそれが起こるのか、人の心情の描写を混ぜ込むのが難しいのに、日常の中で起きた古書にまつわる事件や、古書から始まる人と人との関わりが面白く、あたたかく、描かれていて飽きない。

私にとって、本との出会いはとても大切だし、本を読んで得る喜びは何にも変え難いもの。同様にこのドラマに出てくる登場人物、全員にそれぞれ大切な本があって、彼らにとって本だけじゃなくそれに纏わる思い出も特別なものだ。その理由を紐解いてゆくミステリは極上!もうドラマは10周くらいしてるかも。

原作ではロングの優しいお姉さんなんだけど、剛力彩芽さんがぴったりだった。

ショートで髪型も違うのに、柔らかい物腰とか丁寧な仕草は、剛力さんの演技に現れていて私は好きです。

キャストもしっくりくる。田中圭の気持ち悪さとか、AKIRAさんの高身長も作品の核の部分なので、原作通り。映像の色味も、鎌倉の雰囲気や古書のあたたかさをうまく表現できていると思う。

映画版よりも描写が丁寧で、キャストもしっくりきたので。原作への敬意も込めて5.0で!本当に出会えてよかった作品の一つです!
朝田ねむい

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