いつもの池井戸潤氏のスカッとするお仕事ドラマではなく、とある村を舞台に不審な放火の真相を解明するべく、消防団が奮闘するというミステリー。
ベテラン俳優の面々が連なっているため演技合戦は見応えあり。
肝心のストーリーは、放火犯がわかるところまでは面白いんですが、真相に近づくにつれコジツケが強くなってしまい、またミステリーというよりは、宗教団体はむっちゃ怖いよ、というリアルホラーに様変わりしました。
宗教的要素とミステリーをうまく混ぜ合わせてくれるかなと思ったんですが、ちょっと残念です。
池井戸作品にしてはカタルシスが弱く、スッキリと終わらないため、なんだかモヤモヤが残ります。
ひとまず間違いなく言えることは、宗教は人の心を救わない、ということではないでしょうか。
結局は金欲と物欲、支配欲を行使したいだけなんだろうな。
そうとしか思えない。