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TOKYO MER~隅田川ミッション~のなおのレビュー・感想・評価

TOKYO MER~隅田川ミッション~(2023年製作のドラマ)
4.2
『劇場版 TOKYO MER』の公開に合わせ、公開の約2週間前となる4月16日に放送されたスペシャルドラマ。

おなじみのMERメンバーはもちろんのこと、ゲストメンバーとして伊藤淳史が出演。
東京を流れる情緒あふれる河川・隅田川を舞台に、MERのメンバーが決死のミッションに挑む。

✏️約2年ぶりの放送、変わらぬ高いクオリティ
人気ドラマの劇場版公開に合わせてスペシャルドラマが放送されるということ自体は別段珍しいことではないが、本作は2021年に放送されたドラマ本編のクオリティをそのまま引き継ぎ、「単なる劇場版に向けての前哨戦」に留まらない作品に仕上がっている。

映画公開前に放送されるスペシャルドラマはどちらかというと”スピンオフ的”主人公以外のキャストだったり、主人公の過去を描くようなテイストのものが多い。気がする。

そんな中で本作は、TOKYO MERのその後を引き続き描く正統派の「続編」でもあり、劇場版鑑賞への機運を十二分に高めることに寄与。

本作の醍醐味、本物さながらの医療現場の緊迫感を描くシーン。
なんかもう最近は涙もろくなってしまって、「目の前の命を救う」その一心にかけるメンバーたちの姿を見ただけで泣きそうになる。
相変わらず、鈴木亮平さんのチーフドクター・喜多見幸太の演技は素晴らしい。本物の医療従事者にしか見えない。

MERメンバーの活躍を描く一方で、MER自体が解散するかもしれない…というピンチをも本作では取り扱う。

MERという組織体を全国に広める旗振り役になるため、音羽がチームから離脱。
セカンドドクター不在という大きな穴を埋めるために、研修医である比奈がどのような選択を下すのかは必見。

ゲスト出演の伊藤淳史演じる青戸は、MERに新たに合流するサポートドクター…だが、医師としての手腕はキャリアの割に少々未熟。
救急現場におけるMERの姿を目の当たりにし、意気消沈の青戸だが「自分のやれることをやる」覚悟を入れ替え、チームの一員として活躍する姿もこれまた必見。

物語のシメではスカッとジャパン的に分かりやすい悪を打倒する展開もあり、こちらの留飲を下げてくれる。
しかし、厚生省の大臣はあんなのしかいないのか…

また2年ぶりの放送ということもあってか、過去(=2021年のドラマ本編)のアーカイブ映像が挿入されるのもミソ。
若干曖昧になったこちらの記憶を呼び起こしてくれるし、何よりドラマ本編のアツい名シーンばかりなので過去の感動を思い出せること間違いなし。

☑️まとめ
劇場版に直接絡む描写はほとんど存在しない(最後の数分くらい)ので、特段本作を見ずとも劇場版は十分に楽しめる。

だが、劇場版を「100%」ではなく「120%」楽しみたいならば必見の作品。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★☆☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★★☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★★★
なお

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