なお

ラストマン-全盲の捜査官-のなおのレビュー・感想・評価

ラストマン-全盲の捜査官-(2023年製作のドラマ)
4.4
2023年4月~6月期のTBS「日曜劇場」枠。

全盲のFBI捜査官と警視庁の刑事がタッグを組み、日本が抱える社会問題から生まれる犯罪行為、そして二人の過去にまつわる因縁の数々を解決していくバディ刑事ドラマ。

✏️さすがシンディ。agreeです
福山雅治、大泉洋という自分が大好きな俳優&タレントが夢の共演。
もうこの時点で点数が甘々になってしまうなぁと思っていたんですが、それを抜きにしたって素晴らしい完成度のドラマ。

主演のお二人だけでなく、その脇を固めるベテランから若手まで幅広い年代のキャスト陣による安定感バツグンの演技は見ていて一切の不安要素なし。

これまで数々の映画やドラマ、アニメ作品を手がけてきた黒岩勉氏による脚本も良かった。

劇中の架空のドラマ作品に登場する役者が絡んだ殺人事件…というある意味「ドラマらしい」センセーショナルな事案を取り扱ったかと思いきや、日本が抱える社会問題、貧富の差を発端とする凶行や止むことのない性犯罪など、単なるドラマ作品として終わらせない価値が本作には存在した。

自分が印象的だったのが、第8話のバスジャック事件。
SNSで誰もが自由に情報発信をできる時代では、誰もが被害者にも加害者にもなりうる。
自分も常日頃TwitterやFilmarksなど様々なSNSで自分を表現しているが、その言葉は誰かを傷つけたり貶めたりする内容となっていないか…?

「簡単である」ということは、行き過ぎれば歯止めが利かなくなるということと同義だ。
SNSとの向き合い方や付き合い方というものを再考させられる、身につまされる内容だった。

クライマックスの、主人公二人が抱える因縁、そして41年前の事件に関するエピソードも当然面白い。
最終話に明かされた衝撃の事実、そしてある人物の深い愛情には思わず感涙。

あと本編とは関係ないけど、ちょこちょこ挟まれる小ネタの数々も個人的にはグッド。
これを蛇足に感じ、茶化しているように思われる方には合わないかもしれないが、「虹」の件とかまさかすぎて笑ってしまいましたね。

☑️まとめ
主演お二人のみならず、キャスト陣全員と黒岩勉氏の脚本が相性バッチリの「バディ」を組むことで完成した素晴らしいドラマ。

何やら続編があってもおかしくない終わり方だったので、シーズン2でも劇場版でも、次なる展開があればぜひ期待したい。

それでは皆さま、see you again...

<作品スコア>
😂笑 い:★★★★☆
😲驚 き:★★★★☆
🥲感 動:★★★★★
📖物 語:★★★★★
🏃‍♂️テンポ:★★★★☆
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