愛の田中圭特化型レビュー

リバーサルオーケストラの愛の田中圭特化型レビューのレビュー・感想・評価

リバーサルオーケストラ(2023年製作のドラマ)
5.0
〜各話のネタバレ感想は、『エピソード』欄の各話に書いています。〜

何よりまず、田中圭さんの指揮の仕上がりが音楽経験者から見ても、文句なしにカッコよかったです👏🏻👏🏻
それが何より心配だったので、とっても嬉しいです!

一番好きだったのは、ストーリーに絡む展開の理由や、みんなが心に抱えるいろんな理由が優しすぎるところ🥹

ネタバレ無しレビューなのでこれ以上は書きませんが、そこがこのドラマがとても好きになれそうだと私の嗅覚が言っています。

音楽の好きな人も安心して見られるオーケストラドラマに仕上がってるんじゃないかな?とドヤ顔しています。


ここから下はネタバレレビューですのでご注意下さい





















第1話

まずこのドラマの私的みどころは、田中圭さんの指揮がカッコ良すぎるところ!

ビジュアルがドストライクなのはもちろんですが、指揮がカッコ良すぎます!

イケメンなのに、あんまり、全力カッコつけイケメン役をやらない田中圭さんが、こんなに全力でカッコ良さを出してくるのを見られるなんて(嬉)

私は田中圭さんファンなので、有料ファンサイトや各誌インタビューで指揮に苦戦しているというご本人の話を聞いて、かなり心配していました。

勘の良さと、所作の美しさには絶大な信頼を置いていましたが、なんといってもダンスセンスが壊滅的(そこも好き)なことはファン周知なので、子供の発表会を見守るオカン的心配をしていたのですが、
杞憂でした!
めちゃくちゃカッコいい(泣)
全くこの息子ときたら、心配させといてこの完璧さ(号泣)


このドラマ第1話の一番のみどころは、ポンコツオケと、殻に閉じこもっていた初音が、共に覚醒する瞬間です。

全く暗譜していないのか、指揮者への反感か?指揮を見ようともせず、マイペースに集中力を欠いた演奏をしていたみんなが、
初音のバイオリンに夢中になって、高まっていく一体感に泣けました。
音楽って本当にすごい!
感動して...とかいう理屈より前に、体が勝手に感じて、涙が溢れていました。


そして私がこのドラマがとても好きだったところは、いろんな人が抱える理由が優しすぎるところです。

まずは、世界的に活躍していた朝陽が、ポンコツオーケストラの指揮者を引き受けた理由が優しすぎます!

ドイツでトラブルを起こしたとか、ケンカして辞めてきたとかではなく、
お母さんが危篤になったと騙されて帰ってきて、ツアーも父親に勝手にキャンセルされたのに、泣きつかれて協力してあげるところ。

あんなに偏屈そうに見えるのに、きっと家族にたっぷり愛されて育って、心が優しい人なんだろうなぁ。


もうひとつの見どころは、初音ちゃん姉妹のケンカ。
相手を思いやりすぎて、大好きすぎて、涙を浮かべて自分を大切にしてくれすぎる相手に、自分自身を大切にしてくれ!と責め合うようで(泣)

こんな優しいケンカ見たことありません。

初音の活躍の陰で、きっと自分の体調不良を隠していた幼い妹。

娘を夢中で応援するあまり、もう1人の娘の体調に気付けなかったと自分を責める母。

一切責めることなく、妻の手を握りしめて寄り添う父。

何もかもが優しすぎて、汚い心が無いところが大好きです。泣


公務員が副業してはいけないことを知らなかった妹の奏奈ちゃんが、こっそりレッスン費用を受け取っていた理由は、お姉ちゃんがいつかコンサートをできるように。


フルートの蒼くんが、オケを諦めようとする理由も、なにか胸を打たれるような理由がありそうで、楽しみです。


朝陽さんが初音ちゃんの正体をすぐに見抜いた理由も気になります。
音楽界で神童と呼ばれている人たちの世界は、意外と狭くて繋がってるんじゃないかな?
朝陽さんは、初音ちゃん、彰一郎(永山絢斗くん)の幼少期に繋がりはあったのか?

これからの展開で明かされる幼少期も楽しみです。


オケの団員役のみなさん、本当に素晴らしい演奏の演技に驚きです。

冒頭にご出演の指揮指導の榊原さん。音楽番組で見て良い声と上品で説得力のあるお話がとっても素敵だったので、ドラマに出演されていて嬉しかったです。


麦ちゃんを追いかけて、フラッフラの小野田(岡部)さん、役者は体が楽器でしたね。笑(拍手)

笑わない指揮者、朝陽の最後の笑顔はズルいです。
私の心、全部持って行かれました。


第5話

朝陽は、自分の音楽人生を開いてくれて、音楽を楽しむことを教えてくれた初音ちゃんが舞台を降りてしまったこと、ずっと気にかかっていただろうな...

再会して、今度は朝陽が初音ちゃんを舞台に連れ戻して、音楽を楽しむことを教えてくれる。


自分が音楽を辞めようと思った時に、初音ちゃんが心から音楽を楽しんでいる姿を見て、音楽で生きていくことを決めた朝陽。

今度は、朝陽が、それを初音ちゃんに返していくんだね。

天才音楽家どうしの人生がどう交差してきたのか、伏線回収が素晴らしかったです。

朝陽が初音の存在を知っていたのは、

同じ神童として触発される存在だったのか、初音ちゃんと幼い頃に関わりがあったのかな?と想像していましたが、

こうだったら素敵だな、の想像の上の上を行くストーリーでした。





冷たい、怖い、そう見えていた朝陽の内側は、音楽に対して熱くて、人に対して温かくて

一人一人の音を聞き分けるように、ひとりひとりの気持ちを見分けていて。

でも、その優しさや思いやりを、口や顔に出さずに強引に導いて行くところが、

クールとかではなく、『変人』といわれていた言葉がぴったりだと感じました。

人として可愛い面をどんどん見せてくれる朝陽さんに好きが止まりません!

田中圭さん、さすが。



このドラマを見ながら何度も噛み締めるのですが、

常葉朝陽が、圭くんで本当に良かった!

もし他の役者さんがこの役をやっているのを見たら、

『こんな役こそ推しにやらせてほしい!』とめちゃくちゃ羨ましかったと思います。

でも、この役がこんなに素晴らしくなったのも、圭くんがやったからこそだと、誇らしく思っています。



冷血漢、鉄仮面、バーカ!
暴言(めちゃ可愛かったけど。笑)を吐かれても、初音ちゃんが心配で、秒で追いかける朝陽さんに、キュンキュンが止まりませんでした。

自分も体力限界だったのに、倒れるまで我を忘れて走って。

でも、初音ちゃんに被せるためのコートはちゃんと引っ掴んで。

2人のバトル、右のパンチはド♪です。笑 なんて言ってたけど、

全ての思惑が紐解かれてみると、朝陽さんからのパンチなんてあったっけ?と思ってしまいます。

不器用で、ぶっきらぼうで、鉄仮面だけど、全部、初音ちゃんのため。

そして、初音ちゃんのため『でもある』と言える優しさ。

冷血漢どころか熱血漢!

顔には出さないけど、熱くて温かいハートの持ち主だよね、朝陽さま。


そんな2人を目の当たりにした玲緒さんもつらかったね。

記者が、初音ちゃんに『才能のある人のことは忘れない』と言ったのに、自分は忘れ去られていたこと。

あの音楽ライターが来るまでは初音ちゃんに取材用のメイクしてあげて、『初音っち可愛いでしょ』なんて楽しそうにしていた玲緒さん。
初音ちゃんのインタビューを見つめていた玲緒さんの背中が悲しい。

音楽ライターめ!オコ


才能では、初音ちゃんほど特別にはなれないのはわかっているけど、

もっともっと深い心の奥底でも、朝陽さんにとって初音ちゃんが、特別なかけがえのない存在だと噛み締めてしまう。

きっと、初音ちゃんを探して走り回る朝陽さんの後ろを走りながら、その思いを
体に刻んでしまっただろうな。

気になって立ち聞きしていた朝陽さんと初音ちゃんの話が、色恋でもなくあまりにも深く音楽で結びついていたから、
余計に玲緒さんには太刀打ちできないと感じてつらかったのかな?


そして、我を忘れて走り回る朝陽さんを追いかけながら、自分のことも追いかけてくれるだろうか、とか。
もし、そういう気持ちがチラッとでもあって退団の話をしたとしたら、めちゃツラいな。

そこはまだどうなのか予想もつかないけど。



恋といえば、朝陽さんの恋愛があるのかもめちゃくちゃ気になります!


指揮としてはツンなのに、恋愛では意外とデレだったりして、ツンデレを遺憾なく発揮してくれてもいいし、

海外仕込みの恋愛テクニシャンだったら、こっちが悩殺されて、木曜日は有給とらなきゃ行けないし、

恋には野暮なマエストロでも最高です。

無邪気な初音ちゃんに振り回されて、真っ赤になって挙動不審になったりしてほしい。

想像だけで朝まで語れそうです。



それから、かおりさん!

自分のことを語らない朝陽の秘密を話してくれた、大事なキーマンでしたね。

若朝陽を初音ちゃんのコンサートに連れて行ってくれた恩人でもある。

グイグイきて、ズケズケものを言うあの性格は、恋の矢印を引っ掻き回すためではなく、

『ペラペラ喋んな』という朝陽のかわりに、大切なエピソードを話してくれるという大事な役回り。

昔の朝陽を知っていて、まだ親しくない麦ちゃんにもサラッと大切なことを話してくれる、そんなサバサバ姉貴分にぴったりのキャラクターでした。

ホント好き!このドラマ!

これからも、大事なところでいい意味でズカズカとおせっかいに、
でもそれが気にならないサバサバした明るさでみんなの心に踏み込んでほしいです。



第5話は、舞台上の演奏がなかったので、ドラマ後の一曲配信もなかったですが、大満足の神回、朝陽回でした!



おまけの好きなシーン

唐揚げを食べた時の、ん!と目を見張った顔と、お口を隠すグーの手!

田中圭さんのこの仕草がとっても好きなので朝陽さんでも見られて嬉しい。
それと、セリフ無しで一瞬でおいしいってわからせるあの顔。笑

『おいしいの顔だね』って、セバスチャンにめちゃ可愛く表現されちゃってるのもウケます。笑



ラ〜ラカラ〜ラカラ〜ラカラ〜
楽器の歌わせ方も、その時の仕草も、めちゃくちゃ指揮者っぽい!
ああいう指示出しするよね。

頭の上で手を交差して曲を止める仕草も!(でもこんなカッコいいの見た事ないや)



翔太くんみたいな髪型と白パーカー。翔太くん大好きなので、ご褒美タイムでした!特にオフショットが翔太くんみ(嬉)
階段ダッシュもご褒美でした!



『一回のステージで3キロも痩せることがある』朝陽ママのセリフ。

夏の砂の上の舞台中に、筋トレしてないといいながら、タンクトップからのぞく二の腕が日に日にどんどん引き締まって行ったこと。

あの時も『指揮の練習のせいかな?』と思っていたんですが、きっとそうですよね。


朝陽パパのライジングサン(笑)
そう言って朝陽と名付けてそう(笑)



そんな朝陽パパとは真逆の、彰一郎パパ。

彰一郎は、再会のロビーだけでなく、
初音ちゃんが舞台から逃げ出した時にも、舞台に上がる前に耳元で何か囁きましたよね。

あれも、初音ちゃんの心の傷に繋がっている気がします。

満たされなかった彰一郎のもがき、足掻きが、初音や朝陽にぶつけられていくのか。

人に辛く当たる人は、自分も辛い思いを抱えている人が多い気がします。

不穏な彰一郎の心の闇に嫌な予感で胸がザワザワ。

愛に溢れたストーリーのリバオケさんだから、彰一郎も愛を知り、心が満たされることを祈っています。

余談ですが、田中圭21歳

甘いマスクに秘めた熱い夢——田中圭が語る『バックダンサーズ!』 | cinemacafe.net
若手が次々とスクリーン登場する中、確実に存在感を増している俳優がいる。昨年フジテレビの月9ドラマ「スローダンス」で名を広め
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こうして並べてみると、21歳の圭くんは、リバオケの劇中の圭くんとは違うんだけど

朝陽さん21歳に見えたし、あの可愛らしさ、幼さと透明感。

完全に21歳の朝陽さんでしたね!

21歳の若朝陽さんを見られたのは、めちゃくちゃ嬉しいサプライズでした




最終話


最終話の手繋ぎシーン最高でしたね!

音楽とリスペクトで結びついたこの2人のラストシーンには、
キスやハグよりも手を繋いだ後ろ姿が最高に似合っていました。



このドラマで繰り返し心に刺さるMela!の歌詞

♪どうしようもない衝動に駆られて
ほら気付けば手を握っている
ほっておけない♪

以下、♪〜♪部分は緑黄色社会公式さんからの引用です


引用元、緑黄色社会公式→ https://youtu.be/aRDURmIYBZ4


朝陽さんと初音ちゃんが、こけら落としの会場まで走って行く時、
『ヘロヘロの初音っちの手を取ってあげてよ!』と歯痒く感じた瞬間が何度もありました。

穂刈さんの奥様には、あんなに華麗に手を取ってあげたのに、と思いながら見ていたのですが

初音ちゃんの手を握るのは、最後の取っておきだったんですね!

近い!と、たびたび初音ちゃんの距離感に戸惑った顔を見せるツンデレ朝陽さんですが、
『初音ちゃんが自分だけのために演奏をしてくれるプレゼント』の誘惑にはアッサリ白旗を揚げて誕生日を教えちゃう。笑

朝陽さんにとって、初音ちゃんへの思い入れは、音楽なのか恋なのか。
オフィ本にもあった、圭くんの中の朝陽さんの恋心のさじ加減が絶妙!


脚本家の清水さんが、ポップスの選曲はどうしてもMela!で、とお願いしたとおっしゃっていただけあって

いろんな場面で、いろんな箇所の歌詞が頭に浮かびました。

初音ちゃんを音楽の世界に連れ戻した朝陽さんを、
その昔、音楽の道に連れ戻したヒーローは初音ちゃんだったこと。

♪手を取ってくれないか
ギブとテイクさ
君が僕のヒーローだったように♪



朝陽が初音ちゃんを、初音ちゃんが朝陽を
それぞれ舞台へと導くエピソード。

♪僕らだけの世界
ギブとテイクさ
補い合えた暁には同じ夢を見たい♪



シャカリキにチャイコンのソロを練習し、

私が頑張らないと!私のせいで!と、全部背負って破裂しそうな初音ちゃんを支えたくて
必死に夜の街を走り回る朝陽さん。

♪君はかっこいいと苦しめて
ひとりぼっちにさせたのは
少し僕のせいなんだよなごめんね
だけど見るべきはリアルだ
今こそ僕が救けるんだ
抱えないで信じて頼ってほしいんだ♪


全部あなたのため。

(背負わせすぎない)あなたのためでもある。

もっと頼って下さい。

♪いったいぜんたい
そんなに荷物を背負い込んでどこへ行くの
ねえねえ待って僕にちょっと預けてみては?♪


マエストロ的視点で、万能神のように全てを見渡し、考え計算しつくしているくせに、
イマイチ伝え方にいつも難あり。笑
でも伝えたい思いを抱えて走り回った。
(倒れるまで)

朝陽の初音への思い入れが、救いなのか救いたいのか、憧れなのか導きたいのか、音楽なのか恋なのか。

まだ綯い交ぜで、説明のつかない感情かも知れないけれど、たしかにメラメラと心の底にたぎっているのを感じます。

♪今なんじゃない?
メラメラとたぎる
こんな僕にも潜む正義が
どうしようもない衝動に駆られて
ほら気付けば手を握っている
ほっておけない♪

続きが見たい!また朝陽さんに会いたい

リバオケのみんなに会いたいです!