ノヴィネ新聞社を経営者カルドゥムが買収することから始まるジャーナリストやカルドゥム、市長、警察などを巻き込んだ陰謀や裏切り、謀略などが蔓延した社会を映すクロアチアの社会派ドラマ。
ノヴィネ社のジャーナリストがなぜ買収されるのかという出発点から様々な陰謀が明らかになっていくのですが、その明るみになった情報でさえも誰かの都合の良い様に仕組まれた策略であったりととても見応えがあるドラマでした。
権力者たちの表と裏が実に対照的でリアル的に描かれており、公共の場では聞こえのいい言葉を表では並べて裏では自分の利益を最大化する為に他の有力者や自分にとって使える人物と繋がり世論を操作しようとしたりなど時には裏切りという手段を使ったりと観ている方はやるせない気持ちになっていくドラマでした。
個人的に登場人物、情報量が多いことやクロアチアのドラマなので名前に馴染みがなく中々名前が覚えられなかっですが、早く続き観たくなるように描かれており集中して一気に観てしまいました。
かつてベンジャミン・ディズレーリが言ったように
「世界は舞台裏を知らない人たちが想像すらしない人たちによって統治されている。」
このドラマはこれがリアルの世界であると感じさせられるほどリアリスティックに描かれたドラマだと感じました。(舞台裏を見たことがない自分にとってはわかりませんがこれがリアルかもしれません。)
この世に正義や悪など二元論ではないということを痛感させられ、考えさせられるとても勉強になるドラマで面白かったです。