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親愛なる僕へ殺意をこめてのEDDIEのレビュー・感想・評価

親愛なる僕へ殺意をこめて(2022年製作のドラマ)
3.6
掘り出し物ミステリーサスペンス。
山田涼介の演技力の幅広さを堪能できる代物な上に、脚本も頑張っている。

“良かった”でなく“頑張っている”と書いたのは、もともと9話構成を予定していたからか、7話ぐらいから9話に引き延ばすためのあえて裏をかく展開にしていたのがちょっとしつこく感じてしまった点。
ただでさえ主人公が二重人格という設定なのに、殺人鬼LLの正体をひた隠しつつ、怪しい奴が二重、三重と出てくるのはさすがにしつこすぎた。
さらには最終回の盛り上がりのなさ。ここが大きなマイナスポイント。
物語の強度が7話以降も持続していたらスコア4.0以上でも良かったぐらいに面白かった。期待値もそこそこだったため、掘り出し物だという感覚。

▼Twitterに投稿した各話短評

◆ 第1話
プレゼンテッドby山田涼介二重人格サスペンス!ふわっと可愛い山田涼介ばかりではなく、映画『グラスホッパー』のような山田涼介も観てみたい!血も涙もない猟奇的連続殺人犯を父に持つ男。平穏に暮らす彼にはもう一つの顔が?尾上松也がエグい。

◆ 第2話
もう1人のエイジB一、彼の恋人葉子を殺したのはエイジ自身か、それとも別の誰かか。サイら半グレ集団“スカル”に飼われ売春をさせられる葉子の親友ナミと結託し、サイの持つ顧客情報入手に動く。ピンチに次ぐピンチの連続。真犯人は?B一の狙いは?

◆ 第3話
第1章完結!半グレ集団スカルを潰すために、愛する人を守るために立ち向かうエイジ。安易にピンチで二重人格のもう1人B一を出さずに自力で戦った意外性は良かった。ただあのセリフは寒すぎる…デスノートかよ。
とはいえ川栄李奈の絶対領域優勝。

◆ 第4話
畑葉子を殺害した犯人は…まさかの人物。エイジはさすがに信じられない。いやぁ彼女役に門脇麦をわざわざキャスティングした理由に合点がいった。ただの聖母タイプの彼女で終わるはずがない。とはいえその後の事件で深まる謎。どういうことだ。

◆ 第5話
“復讐編が開幕!”
エイジの彼女である雪村京花が昏睡状態に。果たして彼女を刺した人物とは。恐ろしく狂気じみた彼女の思想には引くばかりだが、更には過去殺人鬼に仕立て上げられたエイジの父が真犯人LLでない可能性も。LLの正体は高嶋政宏とか?

◆ 第7話
“父親を殺したのは誰だ!?”
LLの本当の正体…イコールエイジの本当の父親を嵌めて殺した犯人だということ。警察内部にも疑念を抱き、刑事桃井の協力も得るがまたしても想定外の出来事が。ここまで引き伸ばしてまた更にって展開は辟易するなぁ。

◆ 第8話
“ついに殺人鬼・LLの正体が明らかに!”
色んな怪しいLL候補たちに翻弄されるエイジこと山田涼介。やっと…やっと真相に辿り着けたぞ!物語の構造的に「もしや?」とは思ったが当初では想像もできなかった人物で驚いた。そもそもLLって何の略?

◆ 第9話
“ついに衝撃の最終回!”
最大のサプライズが8話でやられてしまったため、最終話の裁判劇はただこれまでの話の辻褄合わせにしか機能せず。個人的に期待以上に楽しめたドラマだったものの、最終回が一番盛り上がりに欠けた…まぁ綺麗な着地だけど。
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