なっこ

R.I.P. 霊異街11号のなっこのレビュー・感想・評価

R.I.P. 霊異街11号(2019年製作のドラマ)
3.2
Tver のあなたにおすすめ で見かけて3話から視聴。残念2話を見逃した!と思っていたら、アマプラにもあった!と、Tverは1週間に1話配信だったので途中からアマプラに乗り換えて、完走。

/ あらすじ/※Tver番組詳細より

銃撃され臨死後に霊が見えるようになった葬儀屋と、科学で真実を解き明かすクールビューティーな女性監察医が、難事件を解決していく全13話の本格推理サスペンスドラマ。極道から葬儀屋になった実話を元に書かれた小説「臨異街11號」が原作。報われない死を遂げた霊たちが葬儀屋に救いを求めにやってくる。霊は安らかに眠れるのか!霊視と科学の力で、事件の真相を解き明かせ!

/感想/

良いお話でした。主人公も魅力的。女性監察医との少しずつ親しくなっていく過程も良い。このキャラクターが女性である必然性は感じないが…専門職でキャリアをしっかり積んでいく女性は好きなので、彼女らしさのまま突き進んでほしい。
台湾の街並みはそれほど描かれないけれど、葬儀の文化などはやはり独特なものがあって興味深かった。死後の世界の捉え方は、割と違和感なく受け入れられる、あまり日本との違いは感じなかった。
父と子、家族の問題が、通底として描かれていて、葬儀というセレモニーを通して、それぞれが家族の問題と向き合っていくことがテーマなのかな。特にラスト近くの生前葬の回を見ながら、こういう人生の締めくくり方も素敵だなと思った。結婚式に参列して、結婚って良いものだなと思うように、誰かの生前葬に参列する機会があるとしたら、その人の死を見つめる姿勢からきっと自分の死や家族との別れについても考えさせられる。そして、参列する前に最後に何を話そうかと考えて会いに行けるだろうな、とも。死んでからは伝えられない、当たり前だけど。でも、この物語には、死者と少し会話することを許さる優しい時間が設けられていて、死の断絶の非情さが身に染みているいまの私には、こうであって欲しいなという優しい物語に思えた。
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