ねまる

シャイニング・ガールのねまるのレビュー・感想・評価

シャイニング・ガール(2022年製作のドラマ)
3.9
好きなジェイミー ・ベルが出てるからという理由でそんなに期待せず観たこのドラマ。
前半スローな展開&犯罪被害者が主人公で暗いかなと思ったが、だんだん話しが進んでいくにつれ一筋縄ではいかないサスペンスに変わっていくので夢中になってしまった。
Apple TVで観たドラマ全部秀作でハズレがない。

このドラマのフィクション性を好きになれるかで、好みも変わりそう。色んなことが変わってしまうので、ちゃんと観ていても脳内パニック。
そんなパニック状況を落ち着いて虎視眈々と睨み続ける主人公エリザベス・モスは流石。
相棒となるアル中刑事ダンも、旦那(?)のマーカスも支えになる分部分と、ズレてるところとのね、モヤモヤ感がね。
こういう状況になったらほしい支えってなんだろう?

そして、シリアルキラーのジェイミー ・ベル。
これは犯人探しじゃないので、ネタバレにならないはず。悪役好きなのでシリアルキラー役の良さって分かるんですが、このジェイミー ・ベルはそういう良く見えてしまう部分を、彼の持ってる少年っぽさやチャーミングさでむしろ消していて、拗らせた所有欲というように描かれていてそれがすごく良かったんですよね。
ジェイミー ・ベルが好きな人は特にEp.6など見応え抜群なので是非。


ここからネタバレ


フィクションだから出来るラストが良かった。
犯罪の拠点として利用していたあの家を主人公が取り返すことで、男性に与えられていた特権を取り返す。
あの家を自分のものにする主人公の姿が堪らなくかっこよかった。

それで終わらず、サイコパスとしての連続殺人鬼ではなく、戦争を経験したことで拗らせた男性の悪き女性に対する所有欲、隷属欲があの家という特権によって膨らんだ存在であるのハーパーに対しても、
やり返すというより、戦争に行かなかった、という道を与えることにより、奪われた女性たちの人生、とダンを取り戻すというのが良かった。
ねまる

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