なっこ

成化十四年 〜都に咲く秘密〜のなっこのレビュー・感想・評価

成化十四年 〜都に咲く秘密〜(2020年製作のドラマ)
3.2
とても好きな作品。続編があればと期待してるところ。
原作小説はBLらしい。表紙の絵がとても素晴らしい。原文ではとても読めそうにないし、きっと売れるだろうから邦訳してほしいくらいだけど、どうなのかな。ドラマはせっかくのBL設定はほぼ無視されてて、壁ドンとか一緒にお風呂に入ろうとしたりとか、何かこちらの妄想力に頼られているのか、そんな描写はちらほら。サイドストーリーを自分なりに補えるとまた違う楽しみ方もできるのかも。

見どころとしてはもちろん、ジャッキー・チェンプロデュースのアクション。本当に素晴らしい。これで隋州(フー・モンボー)に惚れない人はいないと思う。ラスト近くで王様を護衛するときにも腕を掴んで誘導する、誰に対しても無骨なその態度には驚いた。

そして、食道楽の主人公が愛する下町グルメがもうひとつの見どころ。食事のシーンがとても丁寧に描かれていて、見てると麺類がめっちゃ食べたくなる。食材から包丁さばきに鍋の中まで料理番組並みに美しく撮影されていてどれも美味しそう。何より相方の彼が料理男子なところも魅力。強くて料理できるとか最強。

お話の筋としては、出世に無欲だか頭脳明晰な官僚の主人公が数々の難事件を、武闘派の隋州と一緒に解決していく物語。個人的にはなにかとこのふたりの間に入ってくる宦官の汪植のキャラクターが面白かった。この3人目のキャラクターが関わってくるところが、BLではない中国ドラマの魅力なのかなと思えるほど。彼が主演ふたりに感化され成長していく様子がとても良かった。そして彼が仕える帝が見目麗しくかつ良い君主なのも魅力。なかなかどうして韓国ドラマは残念な王様が多いので新鮮だった。
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