"お金にならない仕事はしない主義なので"
2022年4月~6月クールのフジテレビ系ドラマ。
「お金にならない仕事はしない」を持論とする敏腕弁護士・剣持麗子(綾瀬はるか)と、ミステリ作家になることを夢見る謎多き男・篠田敬太郎(大泉洋)の二人が展開する、バディ・リーガルドラマ的作品。
4月~6月クールのドラマの感想を、既に新クールのドラマが始まって中盤くらいの展開に差し掛かろうかとしているこの時期に書いてる時点でまあお察しかと思いますが、ほぼ全くと言っていいほど自分の心には残らなかった作品。
何よりキャスティングが個人的に見てイケてないのと、感情移入できる人物=好きになれる魅力的なキャラクターが一人もいないのが難点。
ミステリ作家を目指す篠田を演じた大泉洋さんは全然いいとして、エリート敏腕弁護士を演じた綾瀬はるかさん。
これは明らかにキャスティングのミスでは?
以前レビューした、同氏主演の映画作品『はい、泳げません』でもチラっと言及したが、彼女はもっと溌剌として前向きで、裏表がない感じのキャラクターとの相性が非常にいい。
そんな中で、綾瀬さんが今回演じた「剣持麗子」という人物。
自分が抱く綾瀬さんの俳優像やイメージと全くかけ離れていて、篠田やその他の登場人物に対しての高圧的な物言いや高飛車な演技が「やらされている感」満載で見ていてあまり気持ちのいいものではない。
キャスティング以外の点、特にストーリー本編に関しても盛り上がりどころに乏しい感じ。
シャーロック・ホームズを始めとする古典ミステリ作品にて実際に題材とされたストーリーや逸話にかけたエピソードが本作では展開されるワケだが、それがどうにも「自分はミステリをよく知っている」と暗に鼻にかけたように見えて、こちらもあまり心地のいいものではない。
逆に言えば、ホームズなど古典ミステリに精通していたり本作の原作を知っている方なら、ニヤリとする演出だったのかもしれないが…
篠田の正体を巡る一連の事件に一段落ついた後の「エピローグ」的なお話が本ドラマの最終放送として放映されたが、そのやり方にも疑問符。
なんだか終わり方がダラッとして締まりのない感じにしか映らなかったので、そういうことはどうぞFODの配信限定でやってくれ。
☑️まとめ
大泉さん、綾瀬さんともに個人的に好きなお二人でなので少し期待していた面もあったが…
どうにも肩透かし。
話が進むにつれ「元彼」関係なくなってきてるしねぇ…