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LAW & ORDER:組織犯罪特捜班 シーズン1のMIDORIのレビュー・感想・評価

3.8
SVUから見続けている人にとっては待望のエリオット・ステイブラー復帰作です。あの意味深な去り方すらも納得いくようなエリオットとオリビアの再会エピソードを描いたスタッフのみなさんは、やっぱりこの作品のことを熟知しているのだなと思いました。

時の流れは早く、エリオットとキャシーが別居していた頃に妊娠発覚したイーサンはもう思春期の男の子になっていて、SVU時代に散々事件を引き起こして、エリオットやオリビアたちを振り回していたキャスリーンは双極性障害の地道な治療を続けて、素敵な大人の女性へ成長していました。長年連れ添った妻を亡くして苦しむ父を見て心配するキャスリーンはオリビアに助けを求めます。相棒時代、どんなことも庇いあってきたエリオットとオリビアの関係は相変わらず気まずいままです。

“オーガナイザークライム”は、これまでのLAW&ORDERとは一線を画す作品で、一話完結で一話の中で事件発生から評決がでるまでを描くのがこのドラマの特徴でしたが、組織犯罪に特化した作品ということでこちらは一話完結ではありません。そのため、LAW&ORDERシリーズでお馴染みの“トントンッ”というガベルの音が一度も流れないことがこのドラマの特徴でもあります。

一見普通のオンライン製薬会社を経営しているように見えて、裏では麻薬を大量に流しているという麻薬カルテルのボス、リチャード・ウィートリーとの戦いを描きます。この薬物というのはSVUの話でも出てくるオリビアの弟サイモンの話にも繋がります。検察が出てくるときは、たまにカリシも登場…ステイブラーが去ってからSVUの超人気キャラとなったドミニク・カリシ検事補です。

エリオット・ステイブラーを演じるのは、LAW&ORDER人気の功労者の一人であるクリストファー・メローニです。そして、麻薬カルテルのボスを演じるのは、ディラン・マクダーモット。弁護士ドラマ「ザ・プラクティス」の主演として有名です。ディラン演じる麻薬カルテルのボス・リチャードが良い!ハマり役です!クリストファー・メローニとディラン・マクダーモットがメインというだけでもかなり熱い作品だなと思います。ディラン演じるリチャードの元妻役として、「BONES」でお馴染みのタマラ・テイラーが出演しています。

このドラマはステイブラーありきなので、ステイブラーを軸に進んでいきますが、SVU時代とは違い、落ち着いた彼を楽しむことができます…流石に年齢も年齢だし…?SVU時代はカッとしやすい性格が事件の方向性すらも揺るがす自体に何度も陥り、あの頃に警部をしていたクレイゲン警部の心労はとてつもないものだったと思います(笑)本作では若くて聡明な女性上司であるベル巡査部長と良好な関係を築き、ベル巡査部長がカッとしたときには止める役に入るなど、今までとは異なるステイブラーの姿を楽しむことができます。
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