あーる

ブリーダーズ 最愛で憎い宝物 シーズン1のあーるのレビュー・感想・評価

3.9
子育てを経験した人なら誰しもが感じる。
天国と地獄。
天使と悪魔。
くっつきたいけど離れたい。
そんな感情を正直にドラマにしていると感じた。

泣いている乳幼児に対して、怒っても仕方がないと思いつつも
自分の精神がキリキリと追い詰められる感じ。
かと思えば、今までこんな感情を抱いたことなんてなかった!
と可愛くて可愛くてくっついてしまう。
子供自身も笑って遊んでいたと思えば泣いたり怒ったり感情の乱高下。
それを全身に受け止める親の仕事ってすごいんだよ~~。と
自分の感情も乱高下。
もう本当にそんな毎日で…。
このドラマもそんな親としての精神状態をクスっとしたり、
ウルっとしたり、ウンウンと共感できるように作られています。

イギリスが舞台なので日本とは子育てのルールが違うな、と思うことがありますが
子育てにおいての”感情”の部分が同じで万国共通だ!と感動しました。

面白いな、と思ったことは
この手の子育ての苦悩ってティーンを焦点に当てた作品が多いけれど
本作では長男7歳、長女4歳の子育ての苦悩と葛藤を描いていること。
この頃の子供相手とのコミュニケーションの取りにくさをうまく表現している。
ちなみにシーズンが進むごとに子供たちの年齢が5歳くらいあがっていき、
ファイナルでは長男18歳らしい。
こりゃドラマとともに成長に泣きそう

各話20分ほどなどでテンポよく、面白いです

・エピソードごとのテーマ
(ネタバレあります↓)

第1話ノー・スリープ
夜寝ない娘に四苦八苦する父親

第2話ノー・プレースィズ
親から見ていい小学校に入れることは、子にとっていいことか悩む

第3話ノー・アクシデント
息子はケガや発熱をしやすく、たびたび救急に!虐待を疑われたらどうしよう!?
(私も一度息子のケガで救急車呼んだときに虐待を疑われて児童なんちゃら局に
通報されたらどうしよう。と思ったことある笑。医療ドラマの見過ぎ。

第4話ノー・ライズ
息子が学校でお友達を殴ってしまい、連絡が入る。しかし、本人は殴っていない。と言う
(わぁ、これドラマでよく見る、親としてなんと言うか試されるやつ)

第5話ノー・ダッド
近しい動物や人物の死。子供に正直に死について伝えるべき?

第6話ノー・トーキング
第7話ノー・エグジット
第8話ノー・ハネムーン
ここらへんから少しずつ話が複雑になっていきます。

第9話と第10話ノー・キュア
親の片方が海外に転勤…それが精神的に不安な子供たちと
1人で乗り切るために無理やりなスケジュールをこなす片方の親。
進めば進むほど、現代的な子育ての壁を感じた

総じて、とても面白かったです


🌟🌟🌟⁡
⁡▶ブリーダーズ最愛で憎い宝物
シーズン1全10話

📺Disney+配信
📺イギリス製作
📺2020年~2023年全シーズン4全40話、完結
📺日本のDisney+ではシーズン3まで配信中
📺子育てブラックコメディ
📺マーティン・フリーマンが主演に加えて
製作総指揮に加わっていて、マーティン自身も
未婚(事実婚)のまま2人の子供を育てた経験から
このドラマが製作された。

あらすじ
共働き、突然訪れてくる両親、
お金の問題に子育ての苦悩…
他のドラマには無い、
リアルな心身共に疲れた家族関係を
皮肉とユーモアたっぷりに描いたドラマ
あーる

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