新生 9係
すごく好きなシリーズです。前回は、渡瀬さんの訃報もあってまともに向き合えなかったけれど、今回は、ちゃんと応援したい気持ちもあって録画してきちんと見るようにしました。
一度解散して再結集という始まり方なので、特捜班の事務室（？）も少しずつ備品が増えていく、というセットも今までのものからではなく、1からリスタートするという気持ちも表れていて良かったです。
シリーズものできちんと脇役までこだわって同じキャストで固めていくのは、浮き沈みのある芸能界で簡単なことではないと思うけど、そこをちゃんと貫いてくれるのは9係の素敵なところ。それぞれの登場人物の私生活もちゃんと進展していく。みちこちゃんとの新婚生活もほのぼのしててとても良かった。
今回の班長は浅輪さん。
彼が追い詰めて、取調室で向き合う被疑者に語る言葉、その向こう側に係長の姿が見える気がした。浅輪くんの中に確かに係長の存在がある。以前は、二人で役割分担していたものを、今回からは浅輪くんの中にどちらの要素も含めて演じているように感じた。
一時間内で鮮やかに解決してみせる展開に、日々社会で起きる犯罪の全てがこんな単純にいくはずだなんて思ったりはしない。だからこそ、罪を犯す前一歩手前で考えるべきことがあること、どうすれば犯罪を防げたのか、社会の不条理に私たちはどう向き合うべきか、そういう視点を提示してくれるドラマ。そして、そうやって日々彼らが犯罪と向き合っているように、真摯に物事と向かい合って生きている人たちがいることを描いているのだと思う。
これからも長く長く、続いて欲しいシリーズです。
