お耽美主義

京騒戯画のお耽美主義のネタバレレビュー・内容・結末

京騒戯画(2013年製作のアニメ)
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このレビューはネタバレを含みます

自己嫌悪と破滅願望に押し潰されてる人に「あなたと一緒に居たいからもうちょっと生きててよ」って言うの、救いにも綺麗事にもならないエゴでわがままな祈りでしかないけど、その言葉の先で「生きててよかった」って思ってくれる瞬間があればお互いにとって救いになるよなあって。
特別な能力を持っているが故にいろんな大人から期待を押し付けられてばかりだったコトが明恵にわがままを言えるようになったのもひとつの成長だと思います!

あと、稲荷が子どもを作ることを「自分と似ているかつ自分とは違う存在を作ること」=自己複製として捉えてたとこが人外ムーヴしてて結構好きだった。
命の創造の本質は自己複製だとしても人間はそこに意味とか価値を見出してる(子どもを愛の結晶って呼んだり)ものだから、「このとんでもないちゃんが、上手く俺の思う通りに育ったら、俺は俺には出来ない、俺がやりたかった俺の望みを、この子に託そうってね!(中略)君は俺の望んだもう1人の俺だ!」のセリフから、人とは根本的に違う存在なんだなあって感じた。この得体の知れない恐ろしさと楽観的な人でなし(ほんとに人じゃなかった)の部分とのギャップが魅力的なキャラクターなんだよな。
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