平和を祈るヒツジくん

いぬやしきの平和を祈るヒツジくんのレビュー・感想・評価

いぬやしき(2017年製作のアニメ)
4.8
「俺が悪役で、ジジイがヒーロー!?」

アニメも実写もされた作品。
『GANTZ』もコレも全巻見ました。いぬやしき好きです。

定年退職前に胃ガンになってしまったサラリーマン・犬屋敷壱郎。
ワンピース好きなモテモテ高校生・獅子神皓。
ある日突然2人は宇宙人により無敵の体を手に入れ、生活が一変してしまう。

結局宇宙人が何者だったのか最後まで明かされませんが、重要なのはそこではない。
「無敵の力を手に入れて、あなたはどう使う?」というのが本作のテーマ。
無敵だけど機械の体であり、人間としての痛みも、暑さ寒さも感じない。その代わりビームとか撃てたり自分の悪口言ってる奴の場所を特定できたりできる。

獅子神は「無敵の力」で人を殺め、犬屋敷さんは人を救った。これは2人の人生経験の差が如実に出ていると思う。力を手に入れて良いことに使う犬屋敷さんは本当に尊敬できる人間だ。

遂に2人は激突する。がホコとタテ。矛盾。決着はつかない。
そうこうしているうちに、いきなり隕石飛来。トランプ大統領が泣きながら謝罪。
いま我々は世界の終わりの中にいるが、いぬやしき放送していた頃はそんなこと考えなかったなあ……
終わりがけになると暴徒が暴れまわる。ギャグマンガ日和の「地球最後の日」を思い出すが、地球の終わりになっても自分は神さまを信じていたい。アーメン。

マンガは全10巻、アニメは全11話で読みやすい。オススメの作品です。