センカン

機動戦士ガンダム MSイグルー2 重力戦線のセンカンのレビュー・感想・評価

3.9
主人公は死神と大隊長。

ジオンの試験部隊をメインに置いた1作目とは大きく異なり、連邦側の視点で毎話主人公を変えながら進む構成。ジオンの地球降下によって地獄の戦場となった大地で、少ない戦力で立ち向かうという胸熱展開。
連邦から見たジオンのザクがいかに怖いかがよく分かる。
一方で、統一の主人公がいない中、共通点とされるのが死神の存在、いや自分で書いてて何の事かよく分からないんですけど、リアル路線の本作で中々のファンタジーを入れて来なさる。
面白い取り組みでしたが個人的には純粋に戦闘で尺使って貰えれば良かったなぁって思います。ついでに何故か上司の嫌味な大隊長が共通。
あとイグルー全体で感じる事ですが、連邦軍ってヤンキーみたいな荒くれ者ばっかりいません?、連邦側を主人公にしてる本作ですら、登場人物にマトモな人間がいない。2話目の操舵手の青年くらいでしょうか。逆に今作でのジオン兵すら、そんなに憎めないキャラばっかり。祖国から離れて涙ながらに戦うザク兵士とか哀しい。
イグルーのアバオアクーの連邦兵とか高笑いしながら撃ってきましたよ?

1話、まさかの歩兵vsザク、真っ先に蹂躙される存在が立ち向かう、まさに窮鼠猫を噛む展開。隊長のあんぐり開く口が印象的。あとメチャクチャうるさいシローアマダが居る笑。
死神アイナだし、キシリア役でカレンもいるから、何故か異様に08小隊感が出る回でした。ジムをくれー泣

2話、ちょっと強化したぜの61式戦車、いやいやまだザクには及ばんだろうけど、当たれば強いよ2連装。病んでる事で定評のあるヤンデル中尉。珍しく大隊長と気が合う死神末期の人。1話と比べて戦車で強くなる代わりに相手のザクもエース、ホワイトオーガさん。いやもうガトー少佐なんですけどね。夜に一つ目を光らせるザクが神々しい。

3話にしてオリジナル機体の強襲型ガンタンク、前話までの兵器の地味さを補うようにギミックたっぷりの機体、這いつくばり突撃、地雷に火炎放射器など、見所が多過ぎる。
今回、もといイグルー唯一の女性主人公、しかも何故か死神と同じ井上喜久子さんが演じるという怪奇具合。相手が女の子だからか死神さんの顔の距離が近くて面白い。
最終回に相応しく、哀しきラストシーンがやるせない。死神さんがめっちゃ解説してくれて分かりやすい笑。
「やるじゃないか、ガンタ〜ンク♪」

点数内訳
世界観:3.5
ストーリー:3.5
キャラ:3.5
音:4.0
映像:4.5
スコア:3.9
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