ウシュアイア

大雪海のカイナのウシュアイアのレビュー・感想・評価

大雪海のカイナ(2023年製作のアニメ)
3.5
地表は氷雪に覆われた世界で、氷雪を逃れて巨樹の上で暮らしていた一族の少年カイナが地表の世界の小国の王女リリハと出会い、過酷な世界を救うための冒険をするというアドヴェンチャーファンタジー。
※劇場版で完結のため、中途半端な終わり方をしている。

荒廃した世界を救うボーイミーツガールで、ナウシカやラピュタといった初期のジブリ作品を思い浮かべる人が多いようだが、具体的な作品名はパッと思い浮かばないが、ゼロ年代に制作された深夜アニメっぽく感じた。いずれにしても、主人公の野暮ったい感じや、おふざけなしの割と硬派な展開も含めて、良くも悪くもオールドファッションと感じた人は少なくないと思う。

ファンタジーでもお手盛りの異世界テンプレの設定を採用している作品が多い中、氷雪に覆われた世界、巨樹の上にクラス人々、氷雪を海原のごとく進む軍艦や草原のごとく走る馬など、これだけの世界設定と美麗な背景は近年稀に見ぬ力作の証だと思う。ただ、それだけにその世界設定を理解したりその世界に浸るにはエネルギーがいるため、敬遠されがちなのも分からなくもない。

すっかりゴールデンカムイの谷垣ニシパのイメージの細谷佳正さんだが、まだこんな線の細めの役を演じるのか・・・。
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