暗殺業をメインとする凄腕スパイの男が裏切りに遭い命を落とし、異世界のパワーバランスを壊しかねない【勇者】を抹殺するミッションを背負ってアルヴァン王国で腐敗した貴族を暗殺により始末する「暗殺貴族」のトウアハーデ家の跡取りルーグ・トウアハーデに転生するというお話。
現実世界で不遇の男が異世界に転生し、チートスキルで無双状態となりハーレムをつくるということには変わりないが、現実世界で不遇と言っても、「世界最高の暗殺者」で元々ハイスペックで、自分の意志をもたずに暗殺を行ってきた男が自らの意志をもって二度目の人生を生きるというところがポイントである。
原作者はゲス極まりない方法でかつてのパーティーのメンバーへ復讐を果たすというゲスなストーリーながらも観た人を完走させてしまう「回復術師のやり直し」と同じ方で、ストーリーの展開はなかなかのもの。【勇者】の手がかりがなく探すところからのスタートで着地点が見えづらかったものの、うまく緩急をつけて次につながる形でまとまった第1クールのストーリーだった。とりあえず、続編が出たら観てもいいかなと思う。
