TVで放映当時、GYAOで配信していたのを視聴。分割2クールの前半だが、後半は未視聴。後半を観るにあたってすっかり忘れてしまった復習のためFODで再視聴。
邪神ドルアーガに守られし、どんな願いも叶えることができるという秘宝ブルークリスタルロッドを求め、モンスターが湧き出す「ドルアーガの塔」に登る冒険者こと「登頂者」の冒険譚。
ドルアーガを討伐し、ウルク国の平和と名誉を求めて登頂者となった少年ジルは、兄ニーバの仕切るパーティーに加わるも、足手まといになって追い出される。搭の麓の街メスキアで仲間を探していたところ、謎の神官少女カーヤと出会い、女騎士アーメイ、元貴族の魔術師メルトとその従者クーパとパーティーを組んで、登頂を目指す。
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15年くらい前に制作された中世欧風・剣と魔法の王道RPGワールドのストーリー。
主人公は異世界から転生してきたわけでもなければ、チート級の能力をもっているわけでもないし、商人や薬屋、コック、ダンジョン経営者などでもなく、純粋な正義バカの戦士。ドジでかわいらしくもあるところからスタートし、仲間とともに人助けや強敵を倒してそれなりに成長する様子も見られる。
主人公をはじめ、ベタもベタで徹底的にやり尽して作り上げられたクラシックRPGの様式美があちらこちらに見られる。
兄ニーバや主人公を意味深なセリフで導くカーヤの言動から、搭(と言っても実際は巨大な山のようなダンジョン)を登って、ドルアーガを倒せば一件落着ではないという謎や捻りはあるものの、異世界の経済、宗教、思想、社会問題といった話も持ち込まれないので、純粋なエンターテイメント作品として楽しめる。
古い原作ゲームのネタ回もあるが、そこは箸休めということで。
キャスティングもなかなか豪華。
余談だが、あまりアニメを観ていなかった頃に観た数少ない作品だけに、櫻井孝宏さんというと、自分の中では本作のニーバ役がまず思い浮かぶ。
FODやU-NEXTなどに入っている方は是非ご覧あれ。
異世界転生系とは違った面白さがあるはず。