このレビューはネタバレを含みます
京アニ版。
エロゲー原作なめてた。
やっぱり食わず嫌いは損だな。
エモい。切ない。儚い。謎の子だらけ。
選ぶルートによってジャンルまでが変わってしまうのが面白い。
世間知らずで度が超えたイタズラをする知能が低いキャラも、自分のことを名前呼びするキャラも、動物をさん付けで呼ぶキャラも、ウサ耳をつけるのも、羽根のついた鞄を背負っているのも、小学生のような見た目なのも、ただ「そうしたら可愛いから」という短絡的な意図で設定しているのではなく、全て伏線になっていて、なぜそうなのか理由がちゃんとあって、キャラクターそれぞれの背景を掘り下げて作り込んでいるところが良い。
ずっと笑顔でいる裏でいつも無理をしていた栞の、
「私、笑っていられましたか?」
という言葉に、祐一がハッとするシーンではめちゃめちゃ泣かされた。
ちなみに一番の推しは、秋子さん。
多分この作品を少年時代に知っていたら、そうじゃなかったんだろうな。
自分の繰り返しの日常も、少しずつ良い方に変わっていけたらいいな。
同じ旋律を何度も繰り返しながら、少しずつ、豊かに、美しく、和音が響き合うようになっていく"カノン"のように。
ファイト、だよ?