世界を壊し世界をつくる

恋は雨上がりのようにの世界を壊し世界をつくるのレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作のアニメ)
3.8
無愛想で不器用、店長以外には仏頂面な18歳女子高生、主人公の橘あきらとだらしないが気が利き、優しさのある45歳のバイトの店長との二人の恋を中心に描く親子ほど年の離れた恋愛アニメ。
EDのリフレインが好きで見始めました。
すれ違いながらも雨を通じて紡がれる恋愛模様にムズムズキュンキュンする作品。
主人公にとって店長は雨という不安を包み込む傘にあたるかもしれない。
二人の間で構築されていく文学的な関係性になんとなく横たわる微妙な距離感が空気感をジトっとさせる中、時折溢れ出す想いや感情がWITの綺麗な作画も相まってものすごい魅力的。
とてつもなく小さな一歩だけどその一歩って大事だよねって思わせてくれる。
雨というのは捉えようによってはいかようにもなり得ますよね。


この感情を恋と呼ぶにはあまりにも軽薄だ。
今この一時、傘を閉じて君の雨に濡れよう。どこまでも青く、懐かしさだけで触れてはいけないものを今、僕だけが守れる今この一時、降りしきる君の雨に君と濡れよう。どこまでも青く、青く輝き続けられるように。
今僕だけが祈れる。  by店長